小説

アナザー・フェイス




はじめの1行

第一部 五万人のダミー

サツマイモ一本八十七円……これは安い。ジャコと炊き合わせよう。優斗は小魚が苦手だが、サツマイモと一緒だと何とか食べてくれる。カルシウムは大事だ……サツマイモは早く火が通るから、他にもう一品つくれるな。やはり優斗の嫌いなピーマンが安い。栄養バランスの問題もあるが、今のうちに好き嫌いをなくしておきたかった。問題は、どうやって食べさせるかだ。

アナザーフェイス(堂場瞬一)

警察小説という触れ込みなのに、なぜかサツマイモ。
なぜかお料理。
こういった、アンバランス感がついつい先を読みたくさせますね。

本書の内容

父1人、子一人

本書の主人公は刑事。
とはいえ、今は現場から離れている。
刑事総務課という、どちらかと言えば縁の下の力持ち。
夜を徹しての張り込みはない。
定時で仕事を終え、土日は普通に休める。

この主人公も、もともとは、捜査の第一線で活躍する刑事でした。
しかし、妻を亡くし、小さな子供を自分で育てるという決心をし、時間に融通の利くこの部署へ転籍した。

しかし、ある時、上司からの命令が下る。
先ほどおこった誘拐事件の現場へ行け、と。
今までは抑えていた、現場での高揚感を抑えきれない主人公は、事件解決のために夜を徹して奔走する。
子どもを義母に預け、捜査に明け暮れる日々が始まる。

アナザーフェイス

どうやらこの「アナザーフェイス」というタイトルは、この主人公のもう一つの顔、という意味らしい。
一度は子供のために生きようと、現場の第一線を退いたものの、ひとたび現場の緊張感を体験すると抜けきれなくなる。
その主人公の二つの顔。

そして、この主人公はちょっとした特技がある。
もともと主人公は大学時代、役者にあこがれていた。
俳優を経験していたことが理由なのかわからないものの、いろんな場所にスムーズに溶け込める。
違和感がないのだ。

たいていの刑事というのは、いかつい顔つきをしたものですが、この主人公はちょっとしたハンサム。
その風貌だけではないのでしょうが、メガネと髪型を少しいじるだけでうまく返送してみたり。

このちょっと変わった刑事、今回はやたらと頭の切れる誘拐犯、そして個性豊かな刑事仲間の面々。
そんな中で、もう踏ん切りをつけたつもりの事件現場に戻りたいという欲求が自分の中で抑えきれなくなってきているようです。

ということで見てみると、続編が次々出てたんですね。
こういったドラマ性はもちろん、事件の謎解きも含めて、結構楽しめる一冊でした。

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