ジェリー・カプラン

人間さまお断り  人工知能時代の経済と労働の手引き




はじめの一行

バランスをくずす書き出し

本書は、割と皮肉っぽいタイトルとに合わず、中身はまじめな本です。
学術書や論文ではありませんが、体裁としてはそれと近い一般書を目指しているように思います。
で、書き出しはこんな感じ。

私は楽天家だ。これは生まれつきではなく、アメリカ政府の目論見のせいである。
一九五七年、ソ連は世界初の人工衛星スプートニクを打ち上げた。これで面目丸つぶれになったアメリカ政府は、科学教育こそ国家の最重要課題だと決めたのだ。

人間さまお断り  人工知能時代の経済と労働の手引き(ジェリー・カプラン)

この後、アメリカのテクノロジーへの力の入れ方から、自身の人工知能のかかわりなどの話に続きます。

本書の内容

人工知能は人の仕事を奪うのか?

近年、多くの情報の中で、人工知能は善か悪か?
人工知能は人の仕事を奪うのか?
では、人はどうやって生きていくのか?
そんな議論が闘わされています。

あくまで予想ですので、何が正しいとかは言い切れるものではありません。
ただ、本書は、人の歴史や、進化の過程まで紐解き、人工知能前と後の世の中を鮮やかに描き出しています。
極端に急進的でもなければ、極端に楽天的でもない。
ちょうどいい具合にバランスの取れた内容だと思います。

前書きの役割

多分ですけど、この本は前書きで売ろうとは思っていないと思います。
決して分厚い本ではないのですが、値段は3,700円。
そもそも多数売るつもりで作ってるとは思えません。

前書きも、専門書にしてはウィットに富んでいるけど、
売れまくる本というイメージではちょっとない。
そういう意味では、著者が自分の好みで描いた前書き、という印象ですがいかがでしょうか。

ただし、内容はかなり充実しています。

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