小説

仮面病棟




はじめの一行

プロローグ

秒針が時を刻む音が、六畳ほどの空間にやけに大きく響く。鉛のような重い空気がじりじりと精神を蝕んでいく。
速水秀悟は肺の奥にたまった空気を吐き出しながら、対面に座る刑事に視線を向けた。
「もう知っていることは全部話しましたよ。なにが不満なんですか?」
すでに十時間以上も陰鬱な空気が充満した部屋に閉じ込められている。この狭い空間で、暑苦しい刑事たちと過ごすのもそろそろ限界だった。
机にかた肘をついた金本という名の中年刑事は、疑わしげに目を細めながら秀悟を睨め上げてくる。

仮面病棟(知念実希人)

初めのシーンは、最後のシーンとつながります。
小説では割と多い展開ですね。
こういう作り、結構好きです。

本書の内容

病院で起こる立てこもり事件

あらすじは、冒頭で出てくる秀悟がアルバイトで当直をする病院。
ここにピエロの面をかぶった賊が病院を占拠します。
人質は、その病院の入院患者と、主人公をはじめとする医療スタッフ。

ピエロはもともとコンビニ強盗を働いたという。
そして逃げる際の人質として、客で会った女子大生をケガさせ、病院まで連れてきた。
彼女を死なせると、罪が重くなると、女性の秀悟に強要する。

その後、ピエロは朝には、ここを去るという。
しかし立てこもったピエロばかりではなく、個々の院長もどうも不穏な動きをしているように思える。
次々と増える謎に、秀悟は混乱していくが、後にその謎が一つ一つ明らかになってくる。

そんな感じのあらすじです。

先が読める?

で、本書を読んだ感想ですが、ちょっと残念なのが犯人の目星がかなり早い段階でついてしまったこと。
どことなく不自然なんです。
また、著者の最近の本を読みましたが、それと比べると表現がこっちのほうが少しやぼったい感じ。
きっと一作一作書き上げるごとに成長していったんでしょうね。

とはいえ、つまらない本かと言えばそうでもないです。
最終的には、様々な謎がとけたとき、ああそういうことか、と思うことも多いので楽しく読めたのは間違いありません。
非常に読みやすく、楽しめる物語ですので、肩ひじ張らず楽しめる感じです。

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