目次
はじめの一行
台湾
のぞみにそっくり、というより、まるで同じに思える車両から抜け出すと、夜の高架ホームはこれまた日本の新幹線の駅にうりふたつだった。辺りは真っ暗で何も見えない。市街地の明かりも、遠く離れたところにある。
寂れた田舎というわけではない。エスカレーターを下りていくと、素晴らしく洗練された駅構内が広がっていた。モダンを通り越して未来的とさえ呼べるほどの美しさ。最新の設備が溢れ、デザインセンスもしゃれている。何もかもが真新しく、光り輝いていた。
今回の舞台は台湾。
かなりリアルな現場の描写。
その描写はこの後もしばらく続きます。
著者の作風の1つとして、現場の情景をかなり丁寧に描くというものがあると思うのですが、本書の始まりはそんなシーンから。
本書の内容
波照間の危機?
本書の物語は、主人公凛田莉子のふるさと、波照間に関わるもの。
友人の父である議員が、万年の水不足に悩む波照間の悩みを解消しようとある発明を独占契約しようとした。
その議員は、波照間の未来のために決断したことだったわけです。
しかしひょんなことからその話を聞きつけた凛田莉子は、その話に引っ掛かるものを感じる。
もしかしたらこれは詐欺ではないか、と。
それをきっかけに、友人二人とともに、その発明者を探し台湾に発つ。
そこで出会う数々の謎。
今回はその謎解き、という物語です。
心細さ
今回は、いつもどちらかというと自信満々の凛田莉子がちょっと心細さを感じています。
というのも、成り行きで台湾に来てしまったから。
予習の時間もなかったため、このシチュエーションにたいする知識がなかった。
しかも友人二人を引き連れているため、彼女たちへの責任もある。
そんな中での葛藤から、莉子がどうふるまうか。
その様子もなかなか見ごたえがあります。
・・・ということで、こういった小説のご紹介はどこまで書いていいものか悩んでしまいますね(;^_^A
とりあえず、全体の6割ぐらいを過ぎたあたりからは、物語は一気に加速します。
そして今回も、かなり面白い。
良ければ、ぜひご一読ください。
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