堂場瞬一

バビロンの秘文字(上)




はじめの一行

第一部 胎動

1—ザーホー

アブドゥッラー・ゴバディは、店の前に置いた古いプラスティック製の椅子に腰かけ、ぼんやりと人の流れを見ていた。きょうも暑い……八月には、日中の最高気温が四十度を超えることも珍しくはないのだ。生まれてから六十年以上もここで暮らしてきて、凶暴な暑さにはなれているはずなのに、ここ数年、きつく感じられることが多くなった。これが年を取るということかーーーうんざりしながら、顔を両手で拭う。渇いた肌の感触が悲しい。

バビロンの秘文字(上)(堂場瞬一)

本書の始まりは、特段の意外性もなく、情景描写から始まっています。
意外と小説の始まりというのはこんなものかもしれませんね。

本書の内容

あらすじ

本書の主人公、カメラマンの鷹見は恋人である里香にあいに、ストックホルムまでやってきた。
里香はシュメル文字の専門家。
彼女でも解読不明な、あるタブレット(粘土板)に関心を寄せ、研究所に詰めていた。
その研究所を鷹見が訪ねた瞬間、爆破事件が起き、そのビルの一部が吹き飛んだ。
そのどさくさの中、鷹見は、里香が裏口から逃げ去る様子が見えた。
その後消息を絶った里香の足跡を負おうとする鷹見は、次々と不可解な事件に巻き込まれる・・・。

といった感じのお話。
そこには、タブレットを鍵としたある計画があるわけなのですが、上巻では、その概略がやっと見え始めます。

複雑に絡み合うストーリー

まだ私も上巻しか読んでいません。
500ページを超える分厚い上巻ですが、それでも途中でだれた感じはなく、ついつい先を読み進めてしまいます。
タイトルからはなんとなく「ダ・ヴィンチ・コード」をほうふつとさせる感じがあります。
ダ・ヴィンチ・コードは、残された暗号解読が物語の中心だったように記憶していますが、本書は少なくとも上巻においては暗号解読はなされません。
ただシュメル文字の中に、解読できない文字がある、というだけが明確になっています。
むしろ、そのタブレットをめぐる争奪戦にフォーカスされているのですが、規模はどんどん大きくなってきます。
カーチェイスあり、戦闘ヘリが出てきたり、まあハリウッド映画的な演出もばっちりです(笑)

かといって、単に派手なだけの内容化というとそうでもありません。
というか、そんな派手な演出のわりに、物語は地味と言えるかもしれません。
地味だけど面白い。
なんだかわかりにくい表現になってしまいましたが、この漢字は読んでみていただくと理解しやすいかもしれません。

ということで、下巻を楽しみにさっそく読み始めています。

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