ビジネス書

アテンション 「注目」で人を動かす7つの新戦略




はじめの一行

情報過多時代において「注目」は希少資源だ

一五〇〇年前の古代ローマ人たちとぼくらを分けるものは、案外「集中力」かもしれない。彼らはディオクレティアヌス浴場に何時間も坐ってローマ帝国の政治や哲学を論じたけれど、今は夕食時でさえ、かならず誰かが携帯電話を取り出してツイッターをチェックする。
ぼく自身も例外ではない携帯メールとフェイスブックで育った世代の一員として、この本のしっぴちゅ中にも、ソーシャルニュースサイト〈レディット〉や、Gmailや、〈ネットフリックス〉を見ずにはいられない。常時ふたつのモニター画面に十五以上のウィンドウと二十五以上のタブを開いている。〈ツィートデック〉というデスクトップアプリでツイッターのアカウントを六つ使い、テクノロジー、エンターテイメント、メディア、科学のニュースを追っている。

アテンション(ベン・パー) 

ほー、という驚きと、なるほどーという納得。
この本のまえがきはそんな話から入ります。
「注目」をテーマにした本にふさわしい、まえがきかもしれませんね。

本書の内容

3つの注目

まえがきの文脈からどういう話になるかというと、こういった情報が溢れた時代にあっては、その中で注目を浴びるというのは思った以上に大変だということ。
そして、その注目は、単なる一発屋で終わると、ビジネスとしてはあまり面白みがないものになります。
そこで、注目にも三つの種類がある、と本書は説きます。

その三つの注目というのが、「即時」「短期」「長期」というもの。
これを火に例えるとわかりやすい。
まずは着火する火花。これが「即時」の注目。
どんなに素晴らしい情報も、火がつかなければ人知れず埋もれてしまいます。
たとえば、ツイッターやFacebookのタイムラインで、気づかれず過去の履歴に流れてしまわないよう、まずは発火する必要がある。
それを即時の注目と呼んでいます。

そしてその火花を炎にし、大きく燃え盛らせる過程で、短期の注目、長期の注目という特性に着目していきます。
こういった人の記憶というか、注視するものを上手に設計していく必要がある、と本書は説いているようです。

そして、それを可能にするのが、7つのトリガー。

目次はこれらの項目で構成されている

ということで、私は表紙やまえがきで、即時の注目が促されました。
そして、目次を見ます。
すると、わかりやすいというか、奇をてらわないというか、目次が内容の要約そのものなわけです。

第1章 注目の3段階:注目には「即時」「短期」「長期」がある
第2章 自動トリガー:「色」や「シンボル」で人間の無意識に訴えかける
第3章 フレーミング・トリガー:「おなじみの感覚」をつくり出す
第4章 破壊トリガー:「驚き」「単純さ」「重要性」のセットで畳みかける
第5章 報酬トリガー:「相手が求めているもの」を可視化する
第6章 評判トリガー:肝心なのは「なにを言うか」より「だれが言うか」
第7章 ミステリー・トリガー:「謎」「不確実性」「サスペンス」を提供し続ける
第8章 承認トリガー:「認知」「評価」「共感」の3欲求を満たす
おわりに この本のもうひとつの目的

いかがでしょうか?

きっとこれが、短期の注目から長期の注目辺りを担うように設計されているのかもしれません。

 

 

ところで、長期の注目に関しては、なじみ感のようなものが大事だと言います。
それはそういえば、以前ご紹介した『ヒットの設計図――ポケモンGOからトランプ現象まで』でも同様のことが論じられていたのを思い出しました。

これから何かしらの商品やサービスをプロモーションしていきたい方などは特におすすめの一冊です。

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