ノンフィクション

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣




はじめの一行

はじめに

「ファクトフルネス」はわたし、ハンス・ロスリング自身の言葉で、わたしの人生経験をもとに書かれている。著者はわたし一人だけのように見えるかもしれない。わたしのTEDトークや、世界中で行っている講義がそうであるように。
表舞台に出るのはいつもわたしだ。壇上に立ち、講義を行い、喝采を浴びる。しかし、わたしの講義や、この本の内容のすべては、18年間にわたる3人の濃密な共同作業の賜物だ。その3人とは、わたしと、息子のオーラ・ロスリング、オーラの妻のアンナ・ロスリング・ロンランドだ。

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣(ハンス・ロスリング)

本文とは関係のない、内輪の話。
それをあえてまえがきに書く意味はよくわかりませんが、こういうことだそうです。

随分売れた本書はその内容と、プロモーションに賭けたお金がその理由かもしれない、と推察しています。

本書の内容

真実はどこにある?

例えばこんな質問が提示されます。

質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%

こういった質問への回答の正解率は、「チンパンジーより低い」と著者は言います。
要は、あてずっぽうでも3割は正解するはずなのに、正解率はもっと低い。
しかも、インテリ層ほど低い傾向さえみられることがしばしばあるようです。

結局は、古いデータの印象をそのまま現代に持ち込んできてしまっている。
そして、それらの情報(知識)をアップグレードする機会のないまま、マスコミもまた「ネガティブ」な情報ばかりを流そうとする。
世界は圧倒的に良くなっているのに、悲観的なイメージばかりを刷り込まれている可能性が高い、と本書を読んでいて感じます。

本書においても、そういったことを「正しく」認識することの大切さを強調しています。

データから見える事

本書ではデータを紐解いた結果、様々な法則的なものを紹介しています。

たとえば、国の経済レベルがアップすると、子どもが減ります。
逆説的な話のように聞こえますが、乳児死亡率が下がる結果、たくさんの子供を産まなくなるそうです。
結果として、子ども一人一人の教育が行き届き、たとえば衛生や安全についての知識が備わります。

それは先の乳児死亡率の低減に寄与し、結果として平均寿命が延びます。

本書においては、目の前で飢えや病気で死にゆく子赤ん坊を助けることも大事だけど、国を潤し、教育を行き渡らせることでよりたくさんの命が救われると言います。
これもまた、感情論ではなく、データをもとに語るべきではないか、と提案しています。

データだらけなのに面白い

こういった統計数字を紐解く本というのは、単調でつまらない印象を受けるかもしれません。
しかし、本書に関してはわたしに関していえば、その心配は全くありませんでした。
初めから終わりまで、目からうろこの連続。
そして全体がストーリーのようにつながっていくので、気が付けば分厚い本書を読み終えていた、という感じです。

もともと、たくさんの講演をこなされている方のようで、講演のように語りたいことがあり、それを実証するために数字を出す。
しかもその数字はたいてい、予想を裏切るものばかりなので、すっかり好奇心が刺激されてしまう、というカラクリに見えます。

売れるだけの理由はあると思います。

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