小説

探偵ガリレオ




はじめの一行

1

「……振り向いたところを見れば、夫は仮面をかぶっていた。銀色の金属でこしらえた無表情な仮面だった。感情を隠したいときにいつも使うこの仮面は、夫のやせた頬や頸や眉間にぴったりと合うように作られている。仮面をキラリと光らせて、夫は凶悪な武器を手にとり、じっと眺めた。その武器はーーー」
そこまで読んだとき、バイクのエンジン音が近づいてくるのを彼は聞いた。レイ・ブラッドペリの『火星年代記』を手に持ったまま、窓の手前に立ち、カーテンを細く開けた。

探偵ガリレオ(東野圭吾)

あえて、読んでいる小説のクライマックスでスタートするという技(笑)
さすが売れてる小説家は一味違いますね。

本書の内容

あの超ヒットシリーズ

本作は、誰もが知る超ヒットシリーズ。
ガリレオと言えば、福山雅治さん。
しかし、解説を読んでみると、東野さんは佐野史郎さんをイメージして書いていたそうな(笑)

実は私は、東野圭吾さんの本は以前に「予知夢」を見ています。
その時に文体なのか、話の進め方なのか、すごく読みにくさを感じて敬遠していました。
しかしたまたま、映画になった容疑者Xの献身や、真夏の方程式が良かったので、
じゃあ改めて読んでみよう。

そう思って手にとったのがこの本でした。
中身は短編集で、一つ一つ小さな話が独立しています。
それぞれの内容は非常に面白いトリックを使われています。
ただちょっと自分的にあわないな、と思ったのがストーリーの面白さを感じにくかった点。

全体として淡々と進む物語が、単体で読むと面白いのですが、また読みたいとはなかなか思えずにいます。

ここはたぶん、どこに関心を持つか?という読者の嗜好で左右されるのかもしれません。

どこかとぼけた、どこかクールなガリレオ

…とはいえ、主人公たるガリレオはなかなか面白いキャラクターです。
全体的にクールではあるのですが、どこかとぼけていて、
どこか熱い。

このキャラクターが、もっと自由に動き出すと、
このシリーズの面白さが際立ってくるのでしょうね。

ということで、また時々シリーズを読んでいきたいと面ます。

 

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