ビジネス書

成功しているファミリービジネスは、何をどう変えているのか?




はじめの一行

はじめに

日本には、業歴が100年を超える、いわゆる老舗企業が2万社以上あり、世界的に見ても日本は、ファミリービジネス(FB)大国であると言われている。ファミリービジネスの定義は様々だが、さしあたり本書では創業家が経営に関与し、かつ株主でもあるオーナー企業をファミリービジネスと呼ぶことにしよう。
こうしたファミリービジネスに対して、日本ではどのようなとらえ方をされているだろうか。伝統的、信用があると言った肯定的な見方もあるだろうし、保守的で変化に弱いという印象もあるかもしれない。また、ファミリーによる経営という観点からすれば、大王製紙事件などのように、オーナー経営者の暴走を止められずに発生した不祥事を思い浮かべる方もいらっしゃるだろう。

成功しているファミリービジネスは、何をどう変えているのか?(矢部 謙介, 小河 光生)

本書の始まりは、ファミリービジネスとは何ぞや、というところからですね。
比較的まじめ系(なにそれ!?)ビジネス書ですから、まえがきもまじめです。

本書の内容

本書の結論

実は、本書の結論は、Amazonの紹介ページに出ています。

オーナー企業をあなたの代で潰さないために、『今日から始める10カ条』
①「永続性に対する認識を変える」
②「安全性、投資に対する姿勢を変える」
③「創業者の心は変えず、企業理念は変えるべし」
④「後継者を変えるとき、もっとも厳しい評価者は社員である」
⑤「社員の意識を変え、第二創業でビジネスを変える」
⑥「新活性化策を採り入れ、経営者も変化せよ」
⑦「自社ブランドを確立して経営を自立させ、下請け体質を変える」
⑧「M&Aで成長の軌道を変える」
⑨「企業風土を変える。トップが間違ったときに軌道修正できる組織を作る」
⑩「FBの経営を変え、永続的な発展を実現する」

これをみて、何を感じますか?
私個人的には、厚生労働省辺りが出してそうな、「がんにならない〇箇条」みたいなものをイメージしました。

そういうものには何が書いてあるかと言えば、
・適度な運動を
・ストレスを避ける
・バランスの良い食事を
・酒やたばこはほどほどに・・・
的な感じですよね。

どれも当たり前と言えば当たり前で、一つ一つのことは頑張ればできそうな気がする。
しかし、実際やってみると結構大変って感じですよね。
なかなか腰が上がらないから、そういう行動が不足してるのであって、まさにそれが習慣になっているのだから。

先ほど提示した本書の「結論」もまた同様。
一つ一つ見れば、当たり前の事ばかりです。
おおよそ多くの人が想像していることがここに羅列されているのです。

だから「うんうん、わかるよ。わかるけど、できないから困ってんじゃない」という問いへの答えは本書にはなかったように思います。

学術的視野

本書は基本的に、過去の企業の事例研究がベースになっています。
つまり、内容はそこそこ学術的視野でみられています。
そうするとどうしても教科書的になります。
A社はこれでうまくいった。
そこから推察すると、こういう要素が必要らしい。
だからそれを獲得するよう目指そう。

内容がそこで終わるので、ちょっと物足りない感を私は感じました。

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