ビジネス書

最強の縄文型ビジネス イノベーションを生み出す4つの原則




はじめの一行

はじめに

これまでビジネス界をリードしてきた大企業の多くが、口を揃えて「経営にイノベーションが必要である」と謳っています。その理由は明快です。超高度デジタル化社会の到来とともに従来のビジネスモデルが崩れ、まったく新しい発想で経営を刷新しなければ、自社が存続できないからです。
一方、既成概念にとらわれず、新しい価値観でビジネスを生み出すイノベーターが台頭しつつあります。彼らの多くはスタートアップとして活躍し、創業して数年もたたないうちに、社会に大きなインパクトを与えるような存在です。

最強の縄文型ビジネス イノベーションを生み出す4つの原則(谷中修吾)

比較的最近のビジネス書としてはオーソドックスなまえがきのような気がします。この後、少し歴史の話に入り、タイトルである縄文式との関連性の説明が始まります。
本書はまえがきで読ませるというよりむしろ、縄文型というビジネスとはミスマッチな用語が取り入れられたコンセプトで読ませる本かもしれません。
私自身、そこに引き寄せられました。

本書の内容

弥生と縄文

なんとなく学生時代の記憶をさかのぼってみます。
すると、まず縄文時代があって、この時代というのはまだまだ近代化が進まない、ちょっと野蛮な時代だった印象を持っています。
粗削りな石器のイメージ。

一方、弥生時代は若干ソフィスティケートされて、石器も研磨されて、文明の香りを感じます。

しかし、よくよく考えてみると、弥生時代に比べて弥生時代は圧倒的に長い。
そして、独特の飾りを配した土器や、遮光土偶といった独特の文化がありました。

本書のイメージとしては、弥生時代は稲作により人が土地に縛り付けられ、ムラという組織の中で権力構造が出来上がった時代といいます。
どちらかと言えば、自然を抑え込んでコントロールしようとしていて、土器も、生活も、合理性が最重視されました。

一方縄文時代は、遊びの要素を多く残しており、人間関係は比較的フラット。
自然と共存する形で、自然の恵みを最大限受けていました。

こう見ていくと、縄文時代の流れを追求してきたのがまさに現代。
しかし逆に今求められているのは、縄文のような、ゆとりがあって、自然と調和するような生き方。
こんな時代こそ、縄文型のビジネスを形作るタイミングではないだろうか。
そんな主張がなされています。

縄文型ビジネスとは

本書で言う縄文型ビジネスとは、このような特徴を持っています。

【縄文型ビジネス】
・ビジネスモデルを持って直感的に動く(直感的)
・全てのステークホルダーと協業する(協調的)
・既成概念にとらわれず新しい価値を創造する(フリーダム)
・ご縁とともにビジネスを紡ぐ(感謝オリエンテッド)

そしてそれを実践するコツは次の4つ。

原則(1) 事業計画を手放す(計画的→直感的)
原則(2) 他社との競争から脱却する(競争的→協調的)
原則(3) コンプライアンス偏重を見直す(コンプライアンス→フリーダム)
原則(4) リターンへの期待をやめる(期待オリエンテッド→感謝オリエンテッド)

言ってみれば、上場企業等が目指している世界とは真逆のところだと思います。
完全に一致はしませんが、たとえばホラクラシー経営なんて言うのも、こういった考えと近いものがあるのではないかと思います。

 

まあ、こういった方向へ舵を切るのは非常に大変・・・というかマネジメント層に勇気が必要です。
そこにどう踏み込んでいくかは、けっこうなチャレンジですが、時代的にはこういう方向感かもしれません。
そして、会社、という組織はだんだんと薄れていくのかもしれません。
まさに資本主義は、ここで大転換を始めそうな気配を感じますが、いかがでしょうか。

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