ビジネス書

成功しなきゃ、おかしい 「予測できる売上」をつくる技術




はじめの一行

日本語版監修者まえがき 「予測できる売上」を作る技術により、事業成長を不可避にする

早速、質問がある。あなたの会社にはーーー、
かつて花形だったが、再び成長を取り戻したい事業はあるだろうか?もしくは、新規分析で、ゼロから成長を見出したい事業はあるだろうか?

もし答えがYESなら、今すぐペンを持っていただきたい。なぜなら、手にしてる本はデジタル時代において、新しい成長を生み出す体系的プロセスを、類書にはないほど丁寧にわかりやすくまとめたノウハウ書であり、しかもーー、
多くのビジネスパーソンが見過ごしている、とても重要なヒントが、さっそく第1部の扉から、書かれているからだ。

成功しなきゃ、おかしい 「予測できる売上」をつくる技術(ジェイソン・レムキン、アーロン・ロス)

読者を絞り込ムトドウジニ注意を促し、ソリューションを提示する。まさにこの監修者まえがきを書かれた神田昌典さんの提唱するPASONAの法則でいうなら、はじめのAを抜いた感じでしょうか。そうすることでスピード感というか、勢いを感じます。おいて枯れないようにしなければ・・・という感じですね。

本書の内容

簡単に言うと営業本

本書の内容を非常にシンプルに伝えるとすれば、営業本です。とはいって、ああいう時にこういえばいいとか、こんな風に電話をすればアポが取れるとか、そういったノウハウ系の本ではありません。逆にそういう、人の経験をノウハウ化するためにやるべきことが書いてある、という表現がしっくりくるかもしれません。もともと著者は年商5億円ほどの企業をたった数年で100億円にした実勢を持つ人です。営業をどう行い、どのように営業チームを構成し、そこでどのようなノウハウを共有すべきかが事細かに書かれています。

ここで日本の読者が気を付けたいのは、アメリカではマーケティングの役割と営業の役割が割と明確に区別されています。リーズ、つまり見込み客情報を引っ張ってくるのはマーケッターの仕事である、という割り切りが前提にあり、本書においてもそういう前提で書かれています。もちろんそういったリーズの確保についても多少言及はされているものの、比較的限定的と言えると思います。むしろ、リーズがそこそことることができている前提で、そこに営業チームがどう対応していくか?というのが本書の大きなテーマです。もし本書を読んで、「なぜかうちのチームに応用がうまくいかない」と考えるなら、リーズの確保がうまくいっていないと考えるべきかもしれません。

ニッチを決める

さて、そんな本書の第1部で検討すべき項目は「ニッチを決める」ということになります。このことは「成長を加速させる準備」という意味で本書では非常に大事に扱っています。リードを増やし、売上げをアップさせるべく力を注いでもうまくいかない、かなり苦戦しているとしたら、「ニッチを決めていない」のがその理由かもしれないと言います。

本書では少し衝撃的な「成長準備ができていないサイン」が挙げられています。

・ここまでの成長は主に、紹介、口コミ、アップセル、クロスセルのおかげ
・インバウンドあるいはアウトバウンドのリードジェネレーションが期待はずれ、あるいは散々な結果になっている
・プロダクトやサービスは素晴らしいけど、考えてみたら、まず話を聴いてもらうのに、以前から取引のある所や認知されているブランドに頼っている
・得意分野が多すぎて、営業と引き渡しの再現性が高い絶好の一案件に焦点を絞れずにいる
・有望アポが取れても、契約に至るケースが少なすぎる

とくに、はじめの2項目ぐらいは、日本の多くの企業が直面する問題ではないでしょうか。

ここで一つの注目ポイントは、これまでまったく関わりのなかった顧客を見つけて契約にこぎつけられるかがどうかが、「ニッチを決めている」一つの目安になると言います。そしてそのニッチとは、「焦点を絞り込むことだ」と言います。ニッチを決めるに際しては、相手の「あったらいいな」ではなくて、「なくては困る」という要素にアクセスできることが肝要で、それらを本書では5つの側面から判断しています。

ここでニッチを決めるステップが紹介されていたので、自分メモ用に転載します。

ステップ1「リストアップする」

まずはこれまでうまくいっている事例を分析することから始まります。
過去の事例をチェックして・・・

①相手が解決したかったのはどんな問題や頭痛の種だったのか。
②その問題を解決しようと決めた理由は何か。購入の決め手になったのは何か。
③相手に求められた具体的な成果は何か。
④相手に求められたソリューションは何か。
⑤契約規模或いは業績(受注あるいは失注金額)
⑥同様のプロジェクトをさらに行いたい度合いを1~10で表すとするとどのあたりか

ここで出てきた情報をもとに、狙うニッチを決めていくわけですが、こんなニッチのマトリクス分析を行うのも有効

①良くある頭痛の種
②はっきり知った成果
③信じられるソリューション
④特定可能なターゲット
⑤ユニークな特性

こういった項目をチェックすることで、うまくいった要員、次も使えるであろう顧客を引き付ける要素が見えてくる可能性は高そうです。

売り込む

実際に顧客に何かを売り込む際に気を付けたい三つの自問があったので取り上げたいと思います。
ともすれば営業の現場では、「自分の会社のこと」「自分の商品のこと」を一生懸命説明しがちです。しかし、顧客が関心を持つのはソリューションそのものではなく、成果です。
そこを誤らないために、この質問を常に自問自動することが必要となります。
・どう顧客の役に立つのか
・それの何がすごいのか
・だからどうなのか

これは忘れないようにしたいところですし、セールストークを組み立てる際にもとても重要になる問いかと思います。

さて、ここまでで第1章の概観を見てまいりました。このあと、どういうタイミングでどの程度の営業チームを作るのか、ターゲット企業はどの程度を目指すのか、必ずと言っていいほど訪れる「耐える時期」をどう過ごすかなど、営業チームを率いるにおけるかなり詳細な内容が網羅されています。あるいは、営業マネージャーの教科書と言っても過言ではない内容です。もし、そのような仕事に疲れているとすれば、ぜひご一読いただくことをお勧めします。

 

いやーー、読書って素晴らしいですね。

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