ノンフィクション

自分のカラダで人体実験




はじめの一行

まえがき

「2012年3月3日」
私が全ての薬を飲まなくなった記念すべき日である。物心ついたときから何か体がおかしいといわゆる「富山の置き薬」を飲んでいた。また病院のカードを10枚も持っていて、当たり前のように病院を訪ねた。薬、病院好き人間で近代医学の信奉者でもあった。
57歳のとき、脳に腫瘍が見つかり開頭手術。それ以来通院と服薬を欠かしたことがなかった。

自分のカラダで人体実験(大塩俊)

こちらのまえがきは、本書のテーマとなる薬や食物に関する独自の仮説、独自の検証を行うにあたってのきっかけが記されています。このパターンのまえがきも結構よく見かけるパターンですね。

本書の内容

世の中の常識に疑問を呈する

私たちの多くは子どものころ、「何でも好き嫌いせず食べるべし」と言われます。さてそれは本当だろうか。著者はそんな疑問を一つ一つ呈していった結果、肉や卵はほとんどとらず、野菜や果物ばかりの生活を行い始めたという。もちろん一時期非常にたくさん飲んでいた薬もすっぱりやめ、自分の感覚をたよりに、自分なりの健康法を編み出した・・・というような感じです。

実際のところほとんど肉を食さなくとも、健康を害することはないし、あるいみかなりな偏食をしているもののけっこう健康。(たしか御年80歳を超えていると書かれていたと思います)

こういった偏食も、例えば化学薬品や添加物が危ないから食べないという感じよりも、自分の味覚を頼りにおいしいものとそうでないものをかぎ分けながら生活をしていると自然と添加物はマズくて食えない、という状況になったそうです。今のところ、飲み物は基本的に緑茶。食事は、自分の家でとれる野菜や果物。パンやご飯はほとんど食べることもなく、コーヒーなども飲まない。野菜などもほとんど調理することもなく、大抵は生でそのまま。場合によってはいかばかりかの塩などで食するのだとか。

あ、そうそう、手放せないのは自家製のみそだそうで、こちらは毎日晩酌の折、15gは取っているとのこと。おいしいから食べるのだそうです。

そもそも、現代人が「おなかが空いた」と感じるシーンがよくあるわけですが、著者は「それは本当か?」と疑ったそうです。よくよく考えてみると、実はそんなにお腹は空いていないけど、お昼時だからお腹が空いたように感じるとか、そういうことなんだということに気付いたようです。生活リズムに合わせるというより、身体からのメッセージに合わせて生きると、人は健康でい続けられるという持論を自分の身体で検証したのが本書である、という位置づけだと思います。

一見矛盾と思えることも・・・

そういった硬派な本と思って読み進めると、ちょっと面白かったのが著者が勤め先で昼食に出かけるシーンがあって、「すき家の牛丼を食べた」という一行がありました。あれ?とおもいました(笑)
好きで食べたのではなく、まあ社会的なかかわりの中で迎合するシーンもあるのかな、と妙に微笑ましく感じたシーンです。
もう一つは、毎日の晩酌を欠かさないようで、ビールなんかを飲むようですがあれって、添加物は入ってないんでしょうか。アルコールが悪いとは言いませんが、普通に缶や瓶で提供されるものが無添加とは思えないのですが、それは美味しいということで毎晩欠かさないそうな。都合がよくない?と思うのですが、そういえば本人は別に菜食主義とか、化学物質を一切取らないといっているわけではないので、きっと良いのでしょう。ただ、世間で美味しいと言われるものを全否定する割には、アルコールはいいんだ、と妙にずっこけた部分でもありました。

まあ、なんにせよ、私が本書から感じ取ったのは、「当たり前と思われている事」に疑いの目を持つということ。特に今の時代、そういった考えは求められているものと思います。そんな姿勢を学ぶことができる一冊かな、と感じたのですがいかがでしょうか。

 

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

 

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