ノンフィクション

コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方




はじめの一行

はじめにーーー「コロナ・ショック」を「コロナ・チャンス」に変える

「まさかこんなことに……」という時代を生きる

近年、大企業の経営者たちから、「VUCA」という言葉が盛んに聞かれるようになった。
「VUCA」とは「Volatility」(不安定性)、「Uncertainty」(不確実性)、「Complexity」(複雑性)、「Ambiguity」(曖昧模湖)という4つの単語の頭文字からとった略語であり、「先がまったく読めない不安定、不透明な環境」を言い表している。
私たちは「VUCA」という新たな混迷する環境を頭では理解し、備えていたつもりだった。
しかし私たちの認識は、とんでもなく甘かったと認めざるを得ない。

コロナ後に生き残る会社 食える仕事 稼げる働き方(遠藤功)

本書のまえがきは、いわば問題提起というのでしょうか。まあコロナの時代にコロナの本なので、言うまでもないと思いますが、まさにこのVUCAという状況の最たる状況が今で、その状態への対処を余儀なくされていることをあらためて確認しているまえがきと言えそうです。

本書の内容

70%エコノミー

本書においては、コロナによって
・移動がなくなり
・需要がなくなり
・雇用がなくなる
という仮定を想定しています。

実際に日本においても移動がなくなることで、自動車、観光(観光に伴う異動や現地での買い物)、ホテル、レジャー施設、お土産や、こういった事業に関する商品の製造、原材料の製造部門、石油、など様々な業種にインパクトを与えたことは記憶に新しいと思います。多くの方は、「いつか、以前のように戻れたら」と言いますが、残念ながらいったん消えた移動は以前と同じようには戻らない。結果として、従来の70%程度の規模で経済を回していくことを想定すべき、と本書では言います。

その結果として、経営については、本社機能を削減し、効率化を果たし、固定費を抑える。
この辺りが、会社経営においては避けることができない対応だといいます。

一部で現れているコロナ特需も一時的なものであり、その場しのぎでしかないので、早いうちにこの需要が落ち着いたときのことを考えて手を打ったほうがいい、と主張します。

「プロ」と「レス」

本書が語る日本の未来は、「プロ」と「レス」というキーワードで表されるといいます。レスというのはやめること。ペーパーレスが代表的なモノだと思います。不要に積みあがっていた作業をカットする。不必要に行っていた移動をカットする。そういった業務の棚卸をすることで、やるべき必要最低限の仕事に集中すべきと言います。

さらに大事なのは、「プロ」。
プロと言っても特定分野の専門知識を蓄えるというより、特定の結果にコミットできるプロこそがこれから必要になってくると言われます。それは不快専門知識がなくとも例えば、ある特定の業務に対する熟練度が他界であるとか、なにかしら個人単位でも自分の「売り」がなければ厳しいといいます。従来大企業で求められる「ジェネラリスト」ではなく、特定業務に特化したプロ。これがこれから必要とされる人材である、と本書は説きます。

すごーく端折った表現をすると、今まで蓄積したぜい肉をそぎ落として、本質的な事だけやるような体制にしよう、ということなのでしょうね。

個人的感想

本書に関しては、かなり共感するところが多いと感じました。私もたぶん、コロナ後があるとしても従来通りにはまずならないと踏んでいます。人は一度知ったものを忘れることはできないからです。また、コロナによる自粛時代のほうが、人間的な暮らしだったように思うからです。在宅勤務のお父さんが時間を見つけて子どもと公園で遊んだり、家にいるから家族の会話が増えたり、仕事を理由に家庭と距離をとっていた人たちが家族とふれあう。なんか人間的ですよね。

これまで家庭の事情より会社を優先して働くことが美徳のように言われてきましたが、そういう時代ではなくなったという意味ではコロナの影響は悪い事ばかりではないと思っています。となると、そういった社会にコミットした形でのビジネスのやり方が必ずあるはずです。そこに向かう仮定にはいろんな痛みもあるのでしょうが、それを乗り越えた先に新しい世界があるのだと思います。そこへ向かうための具体的な提言はあまり見受けられなかったかもしれませんが、方向性として希望が持てる形で指示していただく本書、けっこう参考にさせていただきたいと思っています。

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

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