ノンフィクション

人工知能が金融を支配する日




はじめの一行

アンコントローラブルな人工知能?

いま、巷には人工知能に関する書籍が随分出版されています。
ざっくり言うと、マスコミなんかは、人工知能は敵か?味方か?的な二元論が展開されがちです。
しかし、ちゃんとこういった本を読んでいくと、多少どちらかへの傾きはあるものの、それなりにバランスをとった考え方があったりもします。

ところで、人工知能と金融というのは非常に相性が良いものの一つだと思います。
なにしろ、物理的な介入を必要としないジャンルですから。
今や、お金=データです。
口座の預金残高はすべて実体のない数字の羅列で、この数字が知らぬ間に1円変えられていたとしても気づく人はあまりいない。
それぐらい金融の世界は不安定である、というところにどこかしら不安を感じるところがあるのでしょう。
しかも、人の生活を支える重要の要素。

この本に関していえば、もはやタイトルそのものがキャッチコピーで、多くの書店で平積みされていたのもわかります。
本書はこんな書き出しから始まります。

人工知能の技術は、ここ数年で飛躍的な進歩を遂げました。その進歩は技術革新ともいうべきものであり、社会やビジネスに大変大きなインパクトをもたらそうとしています。近年の人工知能の技術進歩は、そのスピードと方向性の両方の意味で、ほんの10年ほど前に考えられていたものと全く違う方向で進化を始めているのです。10年前の人工知能は、あくまでも人間が自身の知識や経験などをプログラミング化したものであり、将来もその方向性で発展すると考えられていました。

しかし、近年禁足に発展している人工知能の技術は、機会が自分自身で学習するというものです。もちろん、現時点では人間のプログラマーの役割はまだ大きいのですが、人間への依存度は急速な勢いで低下し始めています。このような方向性の技術進歩を象徴するのが、グーグルの子会社が作ったアルファ碁という人工知能が囲碁のトップ・プロに勝利した出来事です。

人工知能が金融を支配する日(櫻井豊)

なんとなく、人工知能がコントロールできない領域に入りつつある感じがしょっぱなから提示されています。

本書の内容

知らぬ間に入り込んでいる人工知能

一般的な感覚で言うと、人工知能と言えば、まだまだ十分なものとは言えない印象があるかもしれません。
しかし、本書によると、もはや金融市場は人工知能が支配していると言っても過言ではない状況を提示しています。
というのも、これまで投資は人が判断し、行っていました。
しかし、これでは遅すぎる。

人工知能は、世界中の金融に関するデータを一瞬で読み解き、プログラムが一秒間の間に目にもとまらぬ速さで取引を繰り返している。
そんな現状を語っています。
不眠不休で働き続け、しかも、データに基づく投資だから失敗は少ない。

その過程で、人が行う投資判断があまり意味のなかったことが白日の下にさらされたり、人間さまにとってはなかなか厳しい現状が見え隠れします。

そういえば、すでに一般のユーザー向けにもロボ投信なる、人工知能が投資判断を行う投資信託が出始めています。
成果の方も上々なようで、しかも人が介在しないので、手数料は安い。
日本の金融政策とも相まって、今後ますます広がるサービスではないかと思います。

これを読むと、世の中が思った以上に早く動いている事を感じざるを得ません。

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