ビジネス書

価格の心理学




はじめの一行

第1章ポジショニングと価格設定

マギーから商品名を聞いたときは大笑いした。
「チョコレートポット?冗談だろ?」
「本気よ。でも嬉しい反応ね。きっと注目商品になる!」
満足そうな笑顔で、パッケージからそっと取り出した商品を見ると、まさにポットだ。しかも、どう見てもミルクチョコレートでできている。
ちょうどお湯が沸いたので、マギーはポットのふたを開けて茶葉を入れ、なんと、お湯を直接注いだ。でもなぜか溶けない。

価格の心理学(リー・コールドウェル)

じつは本書には、まえがきがありませんでした。いきなり謝辞から入る。私は謝辞というのは面白くないことが多いので読み飛ばすので、いきなり第一章です。でその書き出しが今感じ。なんだかおもしろいと思ったのは私だけでしょうか。

本書の内容

価格とそこにある人の心理を学ぶ

本書の目的はタイトルズバリの内容で、価格にまつわる人の心理を紐解くこと。
全体を通じて、自分の商品の価格設定を行うようなワークが設定されているので、実際にこれを読み進めながら自分が持っている商品やサービスに関する設定を見直すことも可能です。

冒頭の話はまさに本書全体を通じてのテーマ。
マギーという友人は、未だ世の中にない商品「チョコレートポット」を世に広めたいと思っています。
しかし、まったくの新製品なので価格設定が難しい。
なにしろ、安い価格を設定すれば大損するし、高すぎれば当然売れない。
特に新参商品であるから、まずは受け入れられたい。

そんな事で、価格戦略を練りに練るわけですが、このマギーの検討内容をそのまま読者として学べるような構成になっています。

まず第一章では、ポジショニングの話が出てきます。
もしこのチョコレートポットをスーパーでティーバッグの隣に並べると、ティーバッグ1個の値段との比較になります。
すると一つ4円から14円。
一方でカフェで提供される淹れたてのカプチーノの隣に並べると、1個400円でも抵抗なく支払います。
この差を知っているかいないかで、ビジネスの成否が相当に変化していきそうです。

価格設定の7原則

そんな例だけでなく、様々な価格に関する人の心理を本書は解説しています。
もちろんすべて知りたければ本書を熟読していただきたいのですが冒頭でこんな原則が提示されています。

1.価格は、企業側の費用ではなく、顧客にとっての価値を基準に設定する。
2.価格は、顧客が何に対してどれだけ支払うのか、はっきりわかるようにする。
3.価格は、企業が調整できる条件ごとに比較できるようにする。
4.価格を変更するときは、商品やサービスの再構築が必要である。
5.価格の差別化は、利益を大きく左右する。
6.価格から伝わるメッセージによって、顧客の価値認識は変化する。
7.利益を拡大するためには、売上の低下も覚悟しなければならない。

なんとなく価格といえば、原価にこれだけの利益を乗せて・・・と安易に決めがちですが、実際のところは商品戦略上とても重要なものであることがわかります。
価格で私たちは商品にどんな価値を持たせたいのか。
そんなところを根底から考えるきっかけとなる一冊ではないかと思います。

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

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