小説

霊感検定




はじめの一行

ちょっとスローテンポな始まり

本書は、割とゆるい小説。
一応、霊感とか幽霊とかいう話なので、ホラーに分類されるのかもしれませんが、身震いするような怖さはありません。
ちょっとした青春小説ですね。

本書の始まりは、けっこうスローテンポです。

藤本修司がアルバイト先のラブホテルから出ると、雨が降っていた。
マジか、と思わずつぶやく。
修司は普段、自宅からアルバイト先まで、歩いて通勤している。しかしこの雨では、徒歩二十分の距離は辛い。
控室に置き傘があるが、傘をさしても、自宅に帰りつく頃にはデニムの裾が水を吸って冷え切ってしまうだろう。夜のシフトが続いたせいか、ただでさえ体がだるいのだ。疲れた体に冷たい雨はこたえる。
明日から新学期、しかも転校初日だというのに、風邪ひきの状態で登校というのはできれば避けたかった。
(しゃあない、バス使うか)
一人暮らしの高校生にとって割増料金は痛いが、深夜バスの最終に、急げば間に合うかもしれない。時刻表通りにバスが来ていたら走ってもギリギリアウトだが、雨の日には遅れるものだ。

霊感検定(織守きょうや)

この後、物語の重要人物でミステリアスな少女「空」と出会うのですが、なかなかスローテンポ。
その間起伏の少ない物語なので正直、読むのやめようか・・・とさえ思ったくらい。

本書の内容

僕らは少年探偵団!?

この出だしからの行き先は、主人公修司が霊感検定を受けさせられるというところに。
その検定の考案者は、学園の司書である馬渡先生。
このひと、個人的に例に関する研究をしているそうな。

そこには、実は、何人かの研究員(といってもみなイヤイヤ付き合わされているような風情)がいて、そこで不思議少女「空」と再会を果たす。

彼らは、馬渡の指示で様々な不思議な出来事を調査する中で、お互いを知り、絆が芽生え始める。

後半段々とおもしろくなってくる

本書の始まりは、なんともスローテンポでちょっと読むのどうしよう?と思ったのですが中盤以降段々と盛り上がります。
後半戦は、なかなか面白い。
意外だったのが、著者の方は現役の弁護士なんだとか。
日頃は論理的な文章を書く仕事をしているであろうと想像するのですが、本書の文体は柔らか。

始まりの部分は少し文章力に疑問を感じるところもありましたが、なんだかどんどんうまくなってる?と思うのです。
実は、この続編を今読んでいますが、かなりいい感じに文章力が上がっているような気がするのは私だけでしょうか。

ま、いわゆるライトノベルといわれるジャンルなのかもしれず、読みやすい本であることは間違いありません。
さらっと読んで、そのあと何となく甘酸っぱい感覚に浸る。
そんな秋のお気軽読書には最適な一冊です。

実は、妻がハマってます(笑)

 

 

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