ビジネス書

「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く




はじめの一行

圧倒的な成果

ビジネス書、ことマーケティングやセールスの本になってくると、やはり
「この本を読んでどんな風に会社や自分が変わるか?」
というのが重要な関心ごとだと思われます。

まずはその結果を見せて、こんなふうになりたいなら中身を読んでね、と誘うパターン。

森永乳業の商品に「黄金比率プリン」というものがある。なんでも「科学的な分析データを用いて、生クリームと卵黄の絶妙なバランスを見出したプリン」だそうだが、限定品というわけではなく、全国どこででも手に入る。そして、森永さんとしては不本意だろうが、爆発的にヒットしているわけではない。
これを題材に、ある食品スーパーチェーンの一店舗がある取り組みをした。この「どこでも買える商品」を、「あまりどこもやらないやり方」で売り方を考え、実際に売ってみたとき、どれくらい売れ行きが変わるかに挑戦してみたのである。
この店ではそれまでもプリンは売っていたが、売れ筋商品で月間およそニ十個から多い月でも五十個くらいの売れ行きだった。もっとも、周りには田んぼが広がる地方の町の、小規模のスーパーだ。顧客もほとんどは地元の人。しかも平均年齢は高い。したがって、この売れ行きでごく普通なのだった。
しかし取り組み開始から半年後、この店では「黄金比率プリン」がどれくらい売れるようになったと思うだろうか。
何と月間、約一〇〇〇個である。

「買いたい!」のスイッチを押す方法 消費者の心と行動を読み解く(小阪裕司)

本書の内容

いかにして売り込むか?からいかにして買いたいと思わせるか?

本書に限らず、著者である小阪裕司さんは、売り込むという方向感ではない。
売上が何からできているかといえば、お客さんが買うという行動を起こすから。
売り込んで買わせるのと、買いたいと思って行動させる。
これ、似て非ざる行為。

この感覚をつかむには、結構大変です。
やっぱりどうしても長年、売り込むから売れるという行動パターンというか考え方が染み付いているんですね。
この視点の変更は、そこそこ鍛錬が必要です。

本書は、そういった顧客の行動について、脳科学的見地からいろいろと役に立つ情報を記しています。
ちょっと小難しい話も出てきますが、ざっくりと理解しておくだけでも随分違うと思います。

ところで、著者の小阪裕司さんは値段で売ることを嫌います。
嫌うというといいすぎかもしれませんが、それは最後の手段。
なぜなら、お客さんが求めている本当のところはそこではない、という考え方を持っています。
それ以上に、価格に見合う価値を伝えられているかどうか、お客さんが行動してくれるに十分な情報を伝えることができているか、
そんな視点で商売を見直すことをすすめられます。

なかなか考えさせることの多い一冊です。

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