小説

霊感検定 心霊アイドルの憂鬱




はじめの一行

主人公のボヤキ

この本もシリーズ化されているということは、結構人気があるのでしょう。
こんな書き出しから始まります。

大体、大人は若さを過信していると思う。
「藤本ほら頑張れ。あとちょっとでつくから多分」
「・・・・・・めっちゃ重いんですけど」
「いけるいける、わかいんだから」
若さにも、確実に限界というものがある。
雨上がりのアスファルトを踏みしめ、ガードレールに沿って歩きながら、修司は前を行く馬渡を恨めしい思いで見やった。
機材の詰まった鞄はかなりの重量で、やたら頑丈な素材で作られたひもが肩に食い込む。荷物は重いし坂は急だし、おまけにこれから向かう先が幽霊が出ると噂のトンネルとあっては、足取りが軽くなるわけもない。

この春九条高校に転入してから、自称心霊研究家である馬渡の供をして、片手では足りない数の心霊スポットを訪れた。幽霊トンネルと呼ばれる場所の調査も、これが初めてではない。しかし、数をこなせば平気になるというものでもなかった。
バイト代をもらっている以上割り切るしかないとわかってはいるが、恐らく高校二年の夏休み最後の思い出がこの幽霊トンネルの調査だろうと思うと、さすがに泣けてくる。

霊感検定 心霊アイドルの憂鬱(織守きょうや)

本書の内容

「霊感検定」の価値

ざっくりとしたあらすじをお話しすると、ある高校の図書館司書である馬渡というのがいます。
彼は、個人的な関心から、霊感検定というものを作っています。
これは、人の霊感を特定のテストで級別に分類するというもの。
馬渡には霊感はほぼないものの、高校生を集めて、霊障にかかわる相談を広く受け付けています。

そんななか、転校生である修司は、馬渡のアルバイトとしていろんな現場に付き合わされます。
ちなみに、修司の霊感検定の結果は、普通の人よりは見える、というもの。
馬渡は他にも、研究会と称し、高校生を仲間にしており、彼らは結構見えるとか、霊の作用を無効化できるとか、それぞれに特技を持っています。
そんななかまで、一つ一つの霊障に対して解決に向かうべく、色々と動き回る。

といっても何とか探偵団的な子供っぽい感じではありませんが。

そんななかで、初めはタダの「ツール」としての認識しかなかった霊感検定が、段々と重みをもってくるんです。
なぜかは本書を読んでいただけるといいかと思うのですが、客観的に自分を、相手を知ることの重要性というのがよくわかるエピソードがあります。

アイドルと心霊

今回の中心的な登場人物は、売り出し中のアイドル。
彼女が、「霊のストーカー」的なものに付きまとわれているような感じ。
霊能者が見ても霊の気配は見えないのに何かしらの作用がアイドルに付きまとう。
そこを究明していく過程がなかなか面白い。

霊とアイドルというなんともいい感じのマッチ感がまたいいのでしょう。

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