ジャレド・ダイアモンド

昨日までの世界(上) 文明の源流と人類の未来




はじめの一行

何の変哲もない空港の描写。実は・・・

本書の始まりは、どこにでもありがちな空港の風景を描写しています。
私はこの数ページを読んで本書の購入を決めました。

プロローグ 空港にて

空港での一場面

二〇〇六年四月三〇日、午前七時。私は朝一番の飛行機に乗るため、空港の出発ロビーにいた。同じ便に乗る大勢の人たちの押し合い圧し合いの中、私は荷物用カートをしっかりと握りしめていた。この場面そのものは見慣れたものだ。スーツケースや段ボール箱を運ぶ人、バックパックを背負った人、赤ん坊を連れた人など、何百人もの旅行者が横長いチェックインカウンターの前にいくつもの列を作って並んでいる。カウンターの向こう側では、航空会社の制服を着た係員がコンピュータの前に陣取っている。制服姿の人は人ごみの中にもちらほら見受けられた。パイロットやキャビン・アテンダント、それに荷物検査係だ。同じく制服姿の二人の警察官は群衆に埋もれそうになりながら立っているが、存在感を示す以上の仕事は特にしていない。荷物検査係は荷物のX線検査をし、航空会社の従業員は預かり荷物にタグをつけ、荷物運搬係はその荷物をベルトコンベヤーに載せる。きっと指定の飛行機まで運んでくれるだろう。チェックインカウンターの向かい側には、新聞やファストフードを売る店がずらりと並ぶ。あたりを見渡せば、よくある壁掛け時計、電話、ATM、上の階へと続くエスカレーター、そしてもちろんターミナルの窓から滑走路に並んだ飛行機が目に入る。

昨日までの世界(上) 文明の源流と人類の未来(ジャレド・ダイアモンド)

これを見る限り、どこにでもある空港の日常です。
ただ、唯一違うのは、この後の文章で出てきますが、この光景はパプアニューギニアの空港であるということ。

まあ、つい最近まで人食い人種がいたとか、そこまでえぐい話でなくても、ほんの100年ほど前までは、未開の人種だった人たち。
画像検索画面を見ていただくと、ピンと来るんじゃないかと思います。

部族間で抗争があると普通に人を殺す。
そんな人たちが今や、スーツを着て空港に並んでいるわけです。
一般的な西洋人が、数千年かけて学んだ現在の社会に、たった1世代でなじんでしまっている。

その時点で結構な驚きなんですが・・・(;^_^A

本書の内容

現代に残る古代の風習から人の進化をたどる

こういったニューギニア人などの、伝統的文化をもつ人たちとの交流・観察の中から、現代の社会をあぶりだす。
それが本書の中心的なテーマかな、と思いました。
内容については、戦争であったり、子育て、高齢者への対応などなど。
こういったことを見ていくと、先進国の姿こそが最高だとは言えないことがわかります。
いいこともあるけど、失ったものもある。

私たちが選ぶべき価値観をこういった太古の歴史を現代に持ち込む人々との比較によってあぶりだす非常に興味深い一冊。
下巻が楽しみです。

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