ビジネス書

価値創造の思考法




はじめの一行

はじめに

豪雪で知られる地方の町にその食品スーパーはある。全国チェーンの一店舗である。
このような地域では、降雪の影響により、冬場の客数は減少する。特に今冬は記録的豪雪で、それはさらに客足を遠ざけることとなる。事実、同一チェーンに属する同県内の他店の2月の業績は、うるう年で営業日が長かったにもかかわらず、軒並み前年同月比90~95%だった。しかし、同じ県下にありながら彼の店は違った。前年比108%と、逆に伸びたのである。
この店だけが特別なセールやイベントを行ったわけではない。雪の影響を受けにくい立地かと言えば、むしろ県下でも受けやすい地域にある。しかも商圏内人口は減り続け、高齢化が進むいわゆる過疎地でもある。チェーン本部が、「今出店するとしたら許可が出ない」という、もはや食品スーパーは成り立たないとされる立地で、実際店主も数年前まで閉店を覚悟していた店である。

価値創造の思考法(小阪裕司)

この文章は、このあと、ここで紹介した食品スーパーで何が起こっていたのか?
そんな話に続きます。
その部分は、本書の中心的テーマになる部分なのですが、次が気になるといういみで、非常に面白い書き出しだと思います。

実は、小阪裕司さんのセミナー的なものに参加した時も、かなり早い時点でこの食品スーパーの事例が出てきていました。
きっと、自分もこんな店にしたいな、という思いを抱いてしまう。
もっとましな環境である自分の会社なら、これぐらいいけるかもしれないな、と思わせる書き出しについつい引き込まれてしまいます。

本書の内容

消費スタイルはすでに変わった

本書は前半では、日本の消費スタイルが変わったことを丁寧に説明しています。
かわりつつある、のではなく、変わったのです。
消費スタイルが変わったのに、その需要を満たす企業が少ない。
これが日本の経済が今一つ盛り上がらない原因のひとつだ、と。
私たちは、この需要を満たすことで、企業として発展できるはず。
そう著者は言います。

その世界へいざなうのが本書、と言えそうです。

具体的には何をすればいいのか

本書は、ハウツー本ではありません。
本書に書かれていたかどうかは記憶が定かではありませんが、小阪さんはハウツーを教えると「なにをやるか」ばかりに目が行ってしまう。
なにをやるかは、考える。
その考える過程こそが重要なのだ、と言います。

とはいえ、何の手掛かりもなければ、動くことができません。

そこで、「価値要素採掘マップ」や「顧客の旅デザインマップ」といったフレームワークを提供しています。
さらにこういったものを使った会議を行うにあたってのコツなども伝授してくれます。

理論と実践が程よくミックスされた本書は、これからの経営・マーケティングのバイブルになるかもしれません。

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