知念実希人
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ムゲンのi(下)
はじめの一行1親指を動かすたびに流れていくスマートフォンの画面を凝視しつつ、私はスプーンで掬ったカレーライスを口に運ぶ。「何を見てい…
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ムゲンのi(上)
はじめの一行プロローグやけに重い瞼を持ち上げると、天井が見えた。白い、吸い込まれてしまいそうなほどに真っ白な天井。「ここは...…
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仮面病棟
はじめの一行プロローグ秒針が時を刻む音が、六畳ほどの空間にやけに大きく響く。鉛のような重い空気がじりじりと精神を蝕んでいく。速水秀悟…
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リアルフェイス
はじめの一行プロローグ暑い、……そして痛い。軽いめまいを覚えた柊貴之は頭を振る。執刀を開始してから六時間ほど、このサウナのような熱気…