ダン・スタインマン

カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則




はじめの一行

訳者まえがき

「カスタマーサクセス」---また海外から聞きなれないコンセプトが入ってきた。そんな風に思われるかもしれない。しかし、カスタマーサクセスは、一時の流行小屋スローガンに終わるような生易しい話ではない。多くの企業にとって極めて深刻で緊急性が高く、もはや避けることのできない絶対的な命題である。それは今後のビジネスにおいて当たり前のことになり、企業として生き残るうえでの必要条件となるだろう。

カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則(ニック・メーター、ダン・スタインマン、リンカーン・マーフィー)

非常に強い調子で書かれているまえがき。
まだまだ十分浸透してない「カスタマーサクセス」というコンセプト。
この重要性を説き、内容に関心を持ってもらううえで大事な書きぶりなんだと思います。
そして、それは決して誇張ではない。
本書を読んだとき、そんな風に感じました。

本書の内容

サブスクリプションの波

ここ数年で、ビジネスの在り方がずいぶん変わっていると思います。
今までは、モノを購買する際のリスクは顧客が負っていました。
買ってみて気に入らなければ、顧客が損をするという構図です。
需要に供給が追いついていない時代はこれで十分でした。
逆に、需要以上の供給を持ち始めた世界では、こんどは購買時のリスクを企業が負い始めました。

「初回無料お試し」「基本機能は無料で利用可能」といういわゆるフリーミアム戦略だったり、「返品自由」「返金保証」といったものだったり。
これらはマーケティングの一環として、顧客の吸引力として機能していたわけですが、最近はもはや「買う」という決定さえもしなくていい形を生み出した。
それがサブスプリクション方式だ。

たとえば、NetflixやAmazonVideoでは、一回一回動画を買う必要はない。
毎月一定額の会費を払えば、所定の動画が見放題。
つまり、一旦このモデルに足を突っ込んだら、顧客にとってはもはやリスクはない。
どんなにつまらなそうな映画でも、気まぐれに見始めて、詰まらなければやめる。
そんな気楽さの中で買い物ができるようになった。

古くからあるサブスクリプション

とはいえ、けっしてこのビジネスモデルは新しいものではない。
雑誌の定期購読、コーヒーチケット、コピー機など様々なところで存在してきました。
しかし、これをさまざまなところで応用され始めたのがこのところの動き。

企業としては、一旦流れができてしまえば、資金計画は立てやすいし、毎月の売り上げに一喜一憂の必要がなくなる。
顧客としても、購買のたびに「悩む」必要がなくなる。
素晴らしい制度に見えますが、このしくみの最大の問題は「解約」である。
そしてその解約を防止するためには、顧客がサービスに満足するというのではなく、顧客の成功、つまり望む未来を手にするサポートをする必要がある。
本書はそのしくみのつくり方に関する本です。

まっとうな企業だけが生き残る?

こういったモデルではない、単体販売の場合、企業は「売り逃げ」も可能。
しかし、サブスクリプション方式では、一定期間契約をしてもらわなければ採算に合わない。
そのために、顧客との伴走ができるよう努力する。
結果として、市場はどんどん良くなっていく。
そんな風に考えますが、いかがでしょうか。

どういった企業も、このカスタマーサクセスを意識することで、社会全体がよくなる、と言えば言いすぎでしょうか。

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