はじめの一行
はじめに
私たちに起こるすべての事柄がもっている、これらのサブリミナルな側面は、日常生活にはほぼ役割を果たしていないように思われるかもしれない。しかしそれらは、私たちの意識的思考の、ほぼ表に現れない源泉となっている。
---カール・ユング
1879年6月、アメリカ人哲学者で科学者のチャールズ・サンダース・パースは、ボストンからニューヨークへの蒸気船の船旅の途中で、個室から金時計を盗まれた。パースは盗難のことを知らせ、船員をデッキに整列させた。そして全員を問い詰めたが、らちがあかなかった。するとバースは、少し歩きまわってから、思いがけない行動に出た。犯人を言い当てようとしたのだ。
こういった科学に関する読み物の始まりは、やはりこういったちょっと興味深いエピソードで始まるのが定番のようですね。
この話が面白いと、ついつい最後まで読んでしまうし、つまらないとだんだんと詠むのがツラくなる、というのはけっこうある話。
本書は、ある推理小説さながらのシーンから始まりました。
本書の内容
無意識
本書のテーマは「無意識」です。
人は知らず知らずのうちに、さまざまな行動をとっています。
たとえば、人は同じ名前というだけで親近感を感じる。
目の前で話している人が入れ替わってもわからない。
また、犯罪者の目撃情報はとんでもなくあいまいで、記憶のすり替えなんかも簡単にできてしまう。
私たちが信じているものは意外とうつろなもので、私たちは脳のブラックボックスで処理された論理的に破壊せない行動を時としてとります。
本書は、「無意識」を軸にした、脳科学を中心とした事例を集めたコラム集とでも言いましょうか。
ただ、一冊全体を通じて何かを解き明かそうというものではなさそうです。
人の無意識では、こんなこともあれば、あんなこともある、といった様々な出来事、実験をしるための本かな、という印象を得ました。
無意識から逃れるために
この無意識に日ごろの行動を任せていると、結局同じところをぐるぐる回ることになりがちです。
また、本当の答えが得られないこともある。
まあいってみれば、自動機械のようなものですから・・・
で、本書ではそこから逃れる手段についても、取材・研究された成果が示されています。
知らず知らずにやってしまってる、ちょっと困った行動。
そういったことを考え直すきっかけとして使える一冊ではないかと思います。
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たとえば、コピーライティングで、女性誌・男性誌などをぱらぱらと見たいとか、
特定の趣味の人の話題を知りたいとか、そういったときにはとても役に立ちます。
私も契約して、どうしても参加しなければならないつまらない会議の時には、
これをiPadでぱらぱら見てます(笑)
メジャーな雑誌はけっこうそろっているので、おすすめです。
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