小説

万能鑑定士Qの事件簿VI




はじめの1行

夢物語

東京湾埋立地、芝浦埠頭の倉庫街は、真夜中になるとひとけが途絶える。ゆりかもめの駅が近くにあるが、この時刻には運行していない。レインボーブリッジを徒歩で渡るための入り口も閉鎖される。
前面が傾斜した、未来的な三角のフォルムが特徴的なヨコソーレインボータワーも、首都高からの眺めこそ『ブレードランナー』を彷彿させるが、こうして地上に降り立ってみると閑散とした車道沿いにぽつんと建っているに過ぎない。近くにコンビニもない。マンションの住民も出歩かず、ひたすら部屋に引きこもっている。

万能鑑定士Qの事件簿Ⅵ(松岡圭祐)

こういったシリーズものとなると、特徴的な主人公の登場を待つ人は多いと思います。
それをじらすかのように、主人公は出てこず、ちょっとばかり派手な事件から始まります。
なかなか憎い演出ですね。

本書の内容

美人鑑定士が贋作事件に利用される?

主人公となる美人鑑定士凛田莉子。
今回は、ある贋作事件に巻き込まれることになります。
冒頭のシーンは、ある洋服ブランドの模造品のある倉庫の話。
これがきっかけで、あーなってこーなって・・・という展開なわけですが、あまり書くと面白みもなくなってしまいそうです。

松岡圭祐さんの作品の多くは、あらすじの一部に触れると、どうしても物語の伏線に触れざるを得なくなってくるような感じがしてしまいます。
結果、どこまで触れていいかわからなくなる、という難しさがあります(笑)

今回のお話も、主人公の凛田莉子はある事件に巻き込まれます。
巻き込まれるというか、その事件の重要な役割を担わされれるような状況に陥ります。

そこにきての凛田莉子と、今回の重要人物雨森華蓮との知的バトル。
ここがおそらく最大の見せ場でしょう。

事件の全容は最後まで分からない

多くの松岡圭祐作品同様、今回のお話も、最後の最後まで事件の全容が見えません。
読者としては、そのパーツを見せられ、この話がどこにつながっていくのか?と常にひやひやするわけです。
一文が短い文章の書き方、細かくセクション分けされた物語、こういった工夫と物語の面白さもあって、ついつい長時間読み進めてしまいます。
気が付いたらあと100ページ足らず。
あとは一気に読んじゃえ、とばかりに一気読み。
秋の夜長には、おすすめな作品群の1つだと思います。

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