目次
はじめの一行
まえがき
働いていて
「悔しい」
と思ったことはありますか。
たとえば、
「なんで自分はあの人みたいに器用にできないのだろう」
「なぜ、言いたいことがうまく伝わらないのだろう」
「どうして人は理解してくれないのだろう」
そう思うことです。私はあります。
でも、これは何も珍しいことではなく、仕事に真剣に向き合う人であれば、人生で一度くらいは「悔しい」「なぜこうなってしまったんだろう?」と思ったことがあるはずです。
あるある。
思わずうなずいてしまいそうなまえがきですね。
実はこのまえがきは、後に出てくる「天才」「秀才」「凡人」それぞれが反応するように工夫されていると思います。
本田健さんが、ご自身が考える人のタイプわけの中で誰にでも響くような立体話法という書き方を推奨されるのと同様、本書では、著者の北野氏が考える分類のそれぞれに響く言い回しが工夫されているのかもしれません。
本書の内容
三つのパターン
当初この本は、タイトルから、こんな風な内容化と想像していました。
「天才という孤高の人は、凡人の多数決でその動きを止められる」と。
まあ、実際にありそうな話だし、うなずき要素は多い。
しかし、そういった内容は活用が難しい。
誰も自分が天才とは思っていないし、凡人とも思っていない。
だから手にとるのをためらっていたんですが、内容を少し読み始めるとちょっと違うことに気付きます。
それは、職場ごとに現れる人のパターンは3つある、というのです。
天才、秀才、凡人。
これは、優劣ではなくて、役割。
天才は創造性、秀才は再現性、凡人は共感性に秀でていて、それぞれの相関関係も強い相手と弱い相手がある。
たとえば、天才は凡人の共感を求めている。
そして、それが得られない時、凡人は天才を殺してしまう・・・と。
こういった視点で、目の前の人たちを分類していくと何となく人間関係が透けて見える。
そして彼らの得意分野も、彼らが求めている者も、理解しやすくなる。
そうすることで、職場の人間関係というのがぐっとわかりやすくなるんじゃないでしょうか。
誰もがもっている三つのパターン
そして例えば、スティーブジョブズが「天才」の人だったとして、天才の資質だけを持っているのでしょうか?
実際は恐らく違う。
天才の要素が8割かもしれないけど、1割の秀才の要素、1割の凡人の要素も持っているかもしれない。
人は、一つのラベルで生きているわけではないので、いくつものラベルが心の中にある。
そのラベルを活かすタイミングと、眠らせるタイミングをうまくコントロールできれば、人間関係の中ではかなり心強い。
本書はそういった関係性とその使い方を教えてくれます。
思った以上に深い内容に、すごくすっきりした印象を持ちました。
でてくる犬(ハチ公)が妙に関西弁で、あの「夢を叶えるゾウ」のガネーシャをほうふつとさせる会話だったのは玉に瑕ですが(笑)
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私も契約して、どうしても参加しなければならないつまらない会議の時には、
これをiPadでぱらぱら見てます(笑)
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