目次
はじめの一行
序章
「メモの魔力」を持てば世界に敵はいない
「どうしてそんなにメモを取るんですか?」
「そんなに書くことってありますか?」
「メモとっても見返さなくないですか?」これらは、大袈裟ではなく、数日に1回のペースで必ず、僕が人から聞かれている質問です。自分の中では至極当たり前の事でしたし、特に深く考えたことがなかったのですが、確かに、僕は、365日、とにかくおびただしい量のメモをとっています。朝起きて、夜寝るまで、いつでも、メモがとれる状態にあります。「ここまで来ると狂気だ」という人もいます。メモの狂気。そう言われて、改めて自分自身に「なぜ?」を投げかけ、メモの意義を問うてみたのが、本書を書く筆を手にしたきっかけです。
本書の入り口は、著者がありえないほどのメモ魔であること。
そして、狂気とも言われるほどのメモ魔が、今を時めく起業家であること。
そもそも「ノート術」「メモ術」的テーマは、ビジネス書のスキルアップ界隈では鉄板のテーマです。
そこからスピンオフした、特性スケジュール表が売られているのを見るとよくわかります。
有名ビジネス書作家の名前を冠したスケジュール表がたくさん売られます。
入り口としては、そんな市場に殴り込みをかけたのが本書、ということでしょうか。
ちなみに著者の前著はこちら。
この本では、著者の人となりがよくわかります。
本書の内容
メモ術というよりは…
これほどまでにヒットしている本書を今まで手にとらなかったのは、私にとってちょっとした固定観念があったから。
今までもそうだったのですが、ノート術的本はほとんど手にとらなかったのです。
なぜかというと、たかだか道具の使い方に、参考書はいらないでしょ、というのが基本的な考えでした。
だからほかの類書との比較はできませんが、この本の中で最も気に入ったのは、本書はノートの取り方の本ではない、ということ。
思考の動きの指南書であって、メモはあくまでその過程を生み出すツールという位置づけになっていると思います。
で、具体的にどんな思考の動きか?というと、この流れです。
①ファクト(目の前に起こった事実や現象)
②抽象化(起こったことを応用できるように抽象的な表現に変える)
③転化(抽象的になったからほかの分野に応用できる)
実は私は、この「抽象化」の過程は、わりと習慣的にやっています。
これは例えば経営者の場合、他業種の事例を参考にしようとすると、一旦抽象化しないと使えないからです。
逆に、同業他社の事例ばかりを研究していると、この抽象化という作業がいらないため、そこが上手くなりません。
抽象かが最大のキーポイント
大胆に言い切ってしまうと、本書の最大のキーポイントはこの抽象化にあるのではないかと思います。
私自身、その過程を習慣的にやっているのに、言語化できていなかったことなので、へーと感心しきりです。
そして、その抽象化なり、メモ取なりのこだわりが半端ではありません。
抽象化の習慣があるのに、彼ほどの成功を僕がしていないのはそのあたりと、行動力の差にあるのかもしれません(苦笑)
さて、この抽象化というのは、たぶん日頃経験していない人にはピンとこないと思います。
だから本書では、そこの説明をずいぶん丁寧にやっているように感じます。
抽象化することは本質をとらえることですから、おすすめのトレーニングとしては、
たとえば、物事を「1行で説明すると?」という風にエッセンスだけ残して推敲していくというのが私のおススメ。
1行にするならあれもこれも入れ込むのではなくて、本質だけしか書けなくなりますから。
ということで、前田氏のメモ術……というか、思考の動きを知りたいなら本書を読もう。
そんな一冊かと思います。
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たとえば、コピーライティングで、女性誌・男性誌などをぱらぱらと見たいとか、
特定の趣味の人の話題を知りたいとか、そういったときにはとても役に立ちます。
私も契約して、どうしても参加しなければならないつまらない会議の時には、
これをiPadでぱらぱら見てます(笑)
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