ジュリア・キャメロン

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。

はじめの一行

序文 私自身の旅

何をしているのですかと聞かれると、私はだいたいこう答える。
「作家兼ディレクターです。それに、創造性を養うためのワークショップを主宰しています」
この最後の言葉に人々は関心を示す。
「どうすれば創造性を教えられるんですか?」。そう尋ねる彼らの顔には、好奇心を隠し切れないといった表情が浮かんでいる。
「教えられませんよ」と私は言う。「自分自身で創造的になるにはどうすればいいかを、教えているんです」

新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。(ジュリア・キャメロン)

このあと、著者は「創造性は誰もがみな持っている」という前提を話し始めます。この序文の位置づけというのは、たぶん、創造性はすでにあるということ、そしてそれは何かに隠されて見えなくなってしまっているということ、そして著者はその見えなくなっているものを見えるようなレッスンができるということを伝えたいのかな、と思います。ある意味予告編的なワクワク感を作ってくれる前書きかな、と思いました。

本書の内容

同様の書籍があります

さて、本書のタイトル「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」は、同じタイトルで別バージョンがあります。本書はどちらかというと芸術的な創造性を花開かせることが目的です。それを遮ってるものを引っぺがし、今まで心の奥底に眠らせていた創造性というお宝を表出させようというのが本書の目的。一方でもう一冊は、いくつになっても、「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。という本で、こちらは「大人版」といわれています。熟年期向けということになっているようですが、一般の方にとっても役立つ内容になっている事でしょう。すでに私は購入しているので、またレポートできればと思います。まあ購入をご検討されている方は、どちらを買っても、どちらをやってみても損はしないと思います。

2つのワーク

本書で紹介されているのは、主に二つのラインにわかれたワークです。一つ目は、モーニング・ページと呼ばれているもの。やり方はシンプルです。ノートとペンを用意し、毎朝起き抜けにそのとき頭に浮かんだことをノートに書きつけます。3ページ分の分量が埋まるまで書き続けます。内容は、「眠たいなー」とか、「なんでこんなことしてるんだろう」とかでもOK。とにかく頭に浮かんだことをそのまんま書く。ただそれだけです。

実は私は今で6週間ほどモーニング・ページをやっています。どんなことが起こるかというと、まず初日はソコソコいろんなことが頭に浮かんでは消え、浮かんでは消え、します。これをとらえるのは慣れが必要かもしれませんが、それを書きつけているとそこそこ時間は短時間(20分程度)で済むかもしれません。二日目、三日目あたりまではいろんなことが頭に浮かんできます。だから私的には三日目ぐらいが一番楽でした。すると四日目あたりから、だんだんと書くことがなくなってきます。言い方を変えると、頭の中がとてもスッキリした状態になってきます。この時に、あまりにも書くことが浮かばなかったので、とりあえず気になっていることをその頭の奥の方に問いかけてみました。すると、即座に答えが返ってきます。もちろんこれは自分が自分で考えている事だと思うし、自作自演のような感じでしょうが、なんか自分とは違う何かに答えを聞いているような気がして、ちょっとドキドキしました。

そんなこんなを通り越して、毎朝けっこううんうん唸っています。ところでこれを例えば昼間とか、夜とかにやるとどうなのでしょうか。私は夜は試したことはありませんが、朝起きてすぐではなくWEB会議に参加した後にやってみました。すると、寝ぼけ眼ではない分、なんか思考がすごく働いている感じがします。思考が働くというのはいいような感じもするかもしれませんが、これだと無意識のメッセージは受け取りにくいかも、という感覚を感じたので、それ以来、できる限り起き抜けに布団の中で書くように意識しています。その方が直感が働きやすいという感じです。

これはほかの方から習った書く瞑想とそっくりなので、瞑想に関心があるけどうまくできないという方は試してみてもいいかもしれません。
私は今も、いつもの40分くらい早起きをして、だいたい30分くらいかけてこのモーニング・ページを書いています。

そしてもう一つのワークが、毎週毎週設定される「アーチストデート」とよばれるもの。これは毎週いくつかの課題が出されていまして、例えばノートをキラキラに飾ってみるとか、子供時代にやったようなことだけど、大人になって流行ってないことを試してみたり、かつて好きだったけど辞めてしまったことを思い出したり、毎回違うテーマが出されています。正直言うと私はこちらはあまり積極的にやっていないので、これからボチボチ取り組んでいこうかと思っています。

逆に言うと、アーチストになりたい、というわけでなければモーニング・ページをやるだけでもかなりいろんなことの変化が実感できると思います。毎朝少しの早起きと、30分のノートに向かう時間。これを作るか否かで人生が変わるとしたら、やらなきゃ損、と言えるかもしれません。

 

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

 

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