城ノ石ゆかり

そろそろ『わたし』でいきていく

はじめの一行

はじめに

人生ではいろんなボールが飛んできます。
たとえるならば、チャンスボールや変化球、誰かの期待、面倒な人間関係、苦手な仕事といったぼーるなど、様々なボールが飛んでくる中を進むことが、生きることなのかもしれません。
その中には絶対に取り逃がしたくないボールもあれば、スルーしても問題のないボールだってあるでしょう。
しかし人はなぜか、目の前にボールが飛んでくると、それをすべてキャッチしながら進まなければならないと思いがちです。

そろそろ『わたし』でいきていく(城ノ石ゆかり)

この文章の後、すべてのボールを取ってなんかいられません、と続きます。タイトルの、そろそろわたしでいきていく、というものはまさにそのように、キャッチすべきボールを選んでとるということを進めているもの、といえるかもしれません。そういった全体のテーマに対するメタファーを提供しているまえがきといえるかもしれません。

本書の内容

日常生活のあるあると自分の本心

日ごろの暮らしの中で、自分が「私はこう思っている」ということが常に本心であるということは非常にまれだと思います。たとえば、私の場合は「根性」という言葉が嫌いでした。なのに、見て感動する映画は努力と根性の物語だったりします。そしてそれを他人に指摘されるまで気づきませんでした。実は本当は私はコツコツ努力することが割と得意だったということに、大人になって気づくのです。

本書では、日常の中で起こるあるあるな行動と、その行動に潜む自分でも気づかない自分の本心をあぶりだします。例えばこんな話があります。「節約しているのにお金がたまらない」という悩み。こういったことをおっしゃる方の中には、何か満たされない思いがあって、その思いを埋めるために買い物をしたりするといいます。本書に紹介されているある相談者は、年収1200万円にもなるのにお金がたまらない。状況を詳しく聞くと、都心のタワーマンションに住むような生活をしていて、確かにこれでは1200万円の年収があってもたまるはずもありません。本人はそのことに全く気付いていないのですから、不思議なものです。

こういった顕在的な思いと、行動のズレがあるとき、心の中には未処理の感情があるといいます。先のお金のたまらない人でいうならば、ついつい収入に応じた生活を越えた生活を無意識にしようとする気持ちの中に、何かしら隠れた未処理の感情が潜んでいます。私たちは表面的な行動を直すことばかり考えがちですが、本来的にはその感情の部分に手を入れる必要があるのではないか、と著者は言います。

気づくだけでいい

さて、じゃあ本書で困った行動の真意がわかったとしましょう。そこにたいして、どうすればいいのか、というところが読者にとっては知りたいところだと思います。しかしそれは、まずはそういう仕組みで自分が動いていることを知るだけで、人はその偏りというか心の縛りが緩んでくるといいます。今までは存在さえも気づかなかったからくりに気づくだけで人はそのからくりを意識し始め、それは次第に矯正されていくようです。無意識の反応が意識化されることによって、「あ、そうだ。あぶないあぶない」と止めることができるようになるのかもしれません。

本書では気付き、意識するということで話をとどめています。こうしなさいという結論はない。ですから、ハウトウ的な読み方をするときついかもしれません。

焦らず自分と向き合う、ということがとても大事なのではないかと思います。

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

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