ビジネス書

リフレクション(REFLECTION) 自分とチームの成長を加速させる内省の技術

はじめの一行

はじめに

「市場規模が縮小するのに、業績目標は高くなっていく」
「他部署と連携しなければならないのに、コミュニケーションにずれがある」
「部下のモチベーションが気になるが、部下を育成する時間はない」

リーダーは常に課題に負われています。答えを見出すために、システム思考やデザイン思考などの様々な課題解決方法を取り入れてみても、思ったほどうまく使いこなせず、両手いっぱいに課題を抱えながら、環境に流されている感覚に陥ってはいないでしょうか。

リフレクション(REFLECTION) 自分とチームの成長を加速させる内省の技術 (熊平 美香)

想定読者層がもっているであろう悩みを列挙し、その答えは本書にあるという流れは、ビジネス書のまえがきの王道ですね。ちなみにその方法というのが「自分と向き合うこと」だといいます。まさに内省ですね。

本書の内容

学習効果を高める?

本書は、個人の、あるいは組織学習における組織の、内省を効率的に行うフレームワークとして、次の4つの項目を推奨しています。
【意見】【経験】【感情】【価値観】
の4つです。

たとえば、世の中では一般的な「PDCA」という考え方があります。計画、実行、評価、改善という一連の業務などの見直しです。
これが最近いまひとつピンとこない、という意見も耳にするのですが、その理由は様々だと思います。計画に気合を入れ過ぎて実行がおろそかになるとか、実行はするけど、評価改善のステップを踏まなくなりがちとか。実はこの「評価」というのがけっこう難しいところがあって、ただ普通にうまくいけば「これでOK」となって、改善へのサイクルが動かないのかもしれません。
断定的な答えがない現実社会においては、評価その物が非常に難しいと言えるのかもしれません。

また、その動作の先にある目的であったり、一旦学んだことを手放すべきタイミングだったり、学びというのは非常に多岐にわたる割には、仕組みとしては直線的なものしか用意されていない。一方で、組織として、個人として、内省しようと言ったところで、できる人はできるし、できない人はできない。それを【意見】【経験】【感情】【価値観】という認知の4点セットで行う、という仕組みに落とし込んだのが本書です。

認知の4点セット

本書ではこの認知の4点セットを説明するのに、犬についての人の感情を分析しています。

Aさんの場合
【意見】犬が好き
【経験】昔から自宅で犬を飼っている
【感情】喜び・安心
【価値観】犬はかわいくて、癒しをくれる

Bさんの場合
【意見】犬が嫌い
【経験】犬にかまれてけがをしたことがある
【感情】怖い
【価値観】犬は近づくと危ない

このように、犬が好きとか嫌いとかいう、言葉にあらわれる部分の背景には、経験があり、感情が芽生え、価値観が形成された背景があります。
こういった分析を行っていくことで、たとえば、二つの組織の意見の対立の原因が見えてくることもあるでしょう。そこで、価値観の違いを知ることで、お互いが何を考えているかがよくわかるようになるのかもしれません。

この認知の4点セットは、個人でも組織でも使えると言います。そして個人の場合は、自身のメタ認知能力を高めるいわば自己啓発的な要素も持っているものと思われます。本書全体を活用できればそれはそれで価値がありますが、まずはこの認知の4点セットだけでも使ってみるといろんな気づきがありそうです。

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

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