小説

出版禁止

はじめに

このノンフィクション作品と巡り合ったのは、編集プロダクションに勤める友人の一言がきっかけでした。
「ーーー今出版界でひそかに話題となっている、掲載禁止になったルポルタージュ、読みたくありませんか」
知人は時折、感想を聞かせてほしいと、新人文学賞の候補作や発売前のルポルタージュの原稿などを読ませてくれるのですが、掲載禁止となった作品というのは初めてでした。
「興味があるので、是非読ませて欲しい」

出版禁止(長江俊和)

本書の構成は、ノンフィクション的形態をとっています。ルポルタージュの原稿がありますが、その中で主人公が動き回るのですがその主人公もまた自分のルポルタージュを発表しようと調査をしている。そんな二重の枠組みの中で物語が展開していきます。

本書の内容

鬼才映像プロデューサーの心中事件

掲載禁止となった記事は、ある鬼才として名を知られる映像プロデューサーと、不倫相手の心中事件を追ったルポルタージュ。
実はその心中の理由が今一つはっきりしない。
どこか太宰治的であったりするようですが、真実は闇の中。
しかしその心中相手である女性は実はその時生き延びていたのです。彼女へのインタビューを通じて、その鬼才の本心をえぐろうという企画。

しかし、そういった話が深まれば深まるほど、謎も深まる。
いったいなぜ、プロデューサーはあえて心中などという選択を選んだのだろうか?
果たしてそれは本当の心中なのでしょうか。

そんな内容が本書の中心にあります。

衝撃の展開

本書ははじめの半分くらいは比較的淡々と話が進んだように思います。
さほど大きな起伏もなく、いっぽうでちょっとじめッとした暗さを感じるような全体を通しての表現。
ちょっと文章が流ちょうな感じではなく、どこか昭和チックなたどたどしさがある感じ。
ルポルタージュ風に表現しているのかもしれませんが、なんとなく違和感を感じる文章のイメージがありました。

そこから後半に、次々と衝撃の展開が起こり、後半1/3は一気に読ませます。
え、そこにいくの?という意外性も……。

まあ、そのあたりは読んでのお楽しみという事で。
ちなみに、続編があるようでこれが全3巻の内1巻だそうです。
気になる方は、続き読んでみられるといいかもしれませんね。

いやー、読書って素晴らしいですね。

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