ビジネス書

リクルートに会社を売った男が教える仕事で伸びる50のルール

はじめの一行

はじめにーーー「想像」と「実行」の繰り返しが仕事と人生の未来を切り拓く

「いったい、何のために仕事をしているのですか?」

これは、多くのビジネスパースンのメンターとして、いつも僕が発するごく基本的な問いだ。シンプルな問いだけれども、あなたは、自信をもって即答できるだろうか?

お金のため。食べて、そして生きていくため。そういう答えも、たぶん間違いではない。

しかし、完全に割り切るとしたら、仕事をすることは「必要悪」ということに……

リクルートに会社を売った男が教える仕事で伸びる50のルール(松本淳)

何のために仕事をしているのか?というズバリ本質に切り込む質問にドキッとした人は多いんじゃないかと思います。私もそのひとりです。
とかく仕事って、「生きる手段」としてやりがちではあるのですが、それだけではなんだかもったいないんじゃないか。そんなまえがきになっています。
じゃあどうすれびいのか、という事なのですが本書は習慣にしたい50のヒントを提示してくれています。
その内容については後程。

本書の内容

著者の人柄

もともと私がこの本を知ったのは、ビジネス系SNSのLinkedinで著者とつながっているからです。
繋がっていると言っても、マブダチというわけではなく、先方は雲の上のような人です。
とにかく、Linkedinでの成功者というか、インフルエンサーというか、そう言う立ち位置にいらっしゃる方です。
本のタイトルにある、リクルートに会社を売った男という言葉からは、けっこうゴリゴリのエグイくらいの前のめりな人の印象を受けますが、SNSでみる松本氏はどちらかというと落ち着いた印象を受けます。
そしていい人。
ノウハウを惜しげもなく公開する姿は、多くの方が尊敬する部分ではないでしょうか。

で、この一冊を見てみると、実は奇をてらった内容はほとんどありません。
メチャクチャキャッチーというわけでもないし、キワキワなものでもない、本道のお話です。
しかし本道のお話というのは地味になることが多いです。
その地味になりがちな本質論をわかりやすく、また一方でフォレスト出版というどちらかというとキャッチーな文化を持つ出版社から出版されているのも興味深いというか、バランスのいい組合せなのかもしれません。地味になりがちな本質論をキャッチーな出版社が広く強く売る。
いいタッグじゃないかと勝手に思っています。

50歳代になると見える物

さて、前述のとおり内容はかなり本質的な王道です。
これは言葉だけを追っていくならば、「ふーん、そんなことわかってるよ」とか、「当たり前じゃん」という風に感じることも多いと思います。けど、それをしっかり実践できている人はあまりいません。
私も30歳代にこの本に出合ってたら、きっとその中身の深さに気付けないまま読み散らかして終了かも知れません。
けど現在50歳を少し過ぎた私の感覚として、「そうなんだよ。これをちゃんとできたら絶対うまく行くはずなんだよ」と思えるものばかり。けど、わかっているものの、ちゃんと実践するのは難しいという事もわかっている内容だけにズシリと心の多くに刺さります。

本書はどちらかと言えば、若いビジネスパースン。
それも経営者というより、サラリーマン層に向けて書かれているような印象を受けました。
もちろんそこに限定される話ではありませんが、そういった人たちが本書の内容を真摯に実践するならば、まあ間違いなく成功するんじゃないかと思います。

以下に目次から50のルールをピックアップしてみました。
毎日ランダムに、今日は「23を気をつけよう」みたいに意識して日々を過ごすといいかもしれませんね。
rule 1 コロナ後の世界で必須の「3つの能力」
rule 2 情報は「消費」のみならず、「生産」こそ大切
rule 3 「知っている」と「やってみた」との違いは無限大
rule 4 仕事のスピードを上げたいのなら、結局は「基礎力」が必要
rule 5 ルーティンをバカにする人は成長しない
rule 6 「あたり前のこと」をやり切ることはすごい
rule 7 努力をするなら「正しく努力」することが大事
rule 8 課題の「浅い」解決に終始せず、本質を見よう
rule 9 課題と向き合うには「分割」、そして「集中」が重要
rule 10 「やるか/やらないか」で迷わない
rule 11 決断はゴールではなく、あくまでスタート地点
rule 12 「忍耐力」が、仕事のクオリティとスピードを上げる
rule 13  ズルをしないことが、結局はいちばんの得になる
rule 14 環境が自分を作る。だから、環境選びには妥協しないこと
rule 15 自分の精神を、自分できちんとメンテナンスしよう
rule 16 自分を肯定し、「あるがままの自分」を受け入れることが大切
rule 17ネガティブな気持ちは、自分の工夫で回復させる
rule 18 ネガティブな気持ちを正のエネルギーに転換する
rule 19 マイナスに考えてしまう思考を、強みにする
rule 20 他人と比べて落ち込んでしまう思考はやめよう
rule 21 「メンタルが弱い」と自覚しているなら「自分を守る行動」を取ろう
rule 22 自分の性格を変えるには、まずは行動から変える
rule 23 「不慮の事態」をプラスに考え、味方につける
rule 24 「失敗を忘れられない」のは、長所と考えよう
rule 25 スランプになってもできることはある
rule 26 戦略的に休む。休むときは本気で休むことが大切
rule 27 コミュニケーションでは「信頼」「感情」「論理」の3要素を意識する
rule 28 弱みは克服しようとせず、ほかの人に補ってもらう
rule 29 「他者から応援される人」になるためには
rule 30 人に相談をする目的は、「回答を得ること」だけではない
rule 31 人を動かすには、自分だけの「ストーリー」が大切
rule 32 人に認められようと思って、無理に自分を作らない
rule 33 「以心伝心」を信じすぎないこと。意思の疎通を大切にする
rule 34 伝わらないのは相手のせいではなく、自分が原因だと思うこと
rule35 人を動かす言葉をきちんと考えよう
rule 36 「話が長い人」は嫌われる。簡潔な表現を意識しよう
rule 37 無意識のうちに「奪う人」にならないように注意する
rule 38 1つの言動と人格は、明確に分けて考えるべき
rule 39 違う意見を持つ人とこそ、建設的に議論しよう
rule 40きちんとした「大人」であるために大切なこと
rule 41 きちんと「成長」するために大切なこと
rule 42 「自分がなりたい姿」を明確にイメージしておく
rule 43 目標は「高すぎ」てもダメ。適切な目標設定が成長を最大化する
rule 44 「表面的な情熱」ではなく、「本当にやるべきこと」を見つける
rule 45 「機会」が来るのを待っているだけではダメ。自分で作りに行く
rule 46 自分の可能性を広げるために、意識的に種をまいていこう
rule 47 後ろを見るのではなく、常に前を見る
rule 48 デマに煽られることなく、自分の目を磨く努力をする
rule 49 自分の動かせることだけにフォーカスする
rule 50 大切なのは「過去の体験」ではなく「未来への想像力」
いやーーー、読書って素晴らしいですね。
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