目次
はじめの一行
はじめに
「読み方の最新スキル」を、すべて1冊にまとめた理由
本書を書こうと思った強い動機が3つある。
まずはそこから説明したい。ひとつめの動機は、
「佐々木さんは、あの信じられないぐらい幅広い分野の情報を、どうやって集めているんですか?」
と、色々な人に会うたびに、本当にいつもよく聞かれるからだ。
わたしはツイッターとフェイスブックで、毎朝8時に10本ぐらいのさまざまな記事を紹介している。現代病「集中できない」を知力に変える 読む力 最新スキル大全: 脳が超スピード化し、しかもクリエイティブに動き出す!(佐々木俊尚)
本書のはじめには、この本書を書く理由がまとめられてますね。
これは逆に言うと、「あなたが本書を読む理由」という事にもなりそうです。
ここに引用した部分を見ると、「広い情報を集めている著者」という前提があって、そうなりたい人がこの本を手に取るという構図があるのでしょう。
全体的に文章がスッキリしていてシンプル。
とても読みやすい書き出しだと感じました。
本書の内容
情報の収集から蓄積、活用まで
本書のタイトルから私が受けた印象は、「本の読み方」的な内容かと思いました。
しかし、実際は本だけではなく情報収集全般のお話。
しかもそれをどう蓄積し、活用できる状態で保存する課までを網羅しています。
まずはじめは、情報を集めるメディアの選定からです。
著者である佐々木俊尚氏は主に情報をネットからとると言います。
しかしご承知の通り、ネット情報というのは玉石混交というのが定説。
そんな中、佐々木氏がメディアを選定するときのコツ(偏りがないメディアを選ぶ方法や、偏りがある場合はそれを知っておくことで偏りがある前提で読める)を伝授。
氏が実際に重用しているWEBサイトなども紹介しています。
しかし、WEBのメディアの更新頻度を考えると、なかなかそのストックというのが難しい。
それをRSSを活用して、隙間時間でタイトルをチェック。
その後、時間があるときに関心のある記事を読み込むなど、生活の中に同情報収集の行動が溶け込んでいるかを披露してくださいます。
後半に入ると、本の読み方などもレクチャーがあります。
ビジネス書なんかは、はじめから最後まで子細に読むものでもなく、必要な情報をピックアップできればいいというスタンス。
実はこれは私も賛成です。
そもそも本書は、部分的にラインが引かれてますが、忙しい人はそこだけ読んでもいいように構成されているように思います。
とても読みやすい本なんです。
ここまでストイックに情報を集めなくとも
全体を通して、著者である佐々木俊尚氏の情報への熱いコミットを感じます。
職業柄というのもあるでしょうが、物事を語るに際しては中途半端な知識だと、ツッコまれた時に「ああ、そこまでは考えてませんでした」という事になりがち。
そういった、目の前の自称のバックグラウンドなどを含めて知っておかないと、何かに対して自信を持って意見表明することは出来ないのかもしれません。
そんな状況を強く感じるのが本書。
さて、これを活用するにあたって、普通の人はそこまでストイックになり切る必要はないと思います。
文中にいくつか、情報を集め、ストックするスマホやPC向けツールが紹介されています。
そういったものを使ってみるのもいいし、情報収集の方法を少しかじってみるのもいい。
本書全てをやろうと思うとお腹がいっぱい過ぎるので、一つ2つ応用できることがあれば十分ではないでしょうか。
そしてそれが習慣として身についたころ、もう一度本書を見に来るといいかもしれませんね。
いやーーー、読書って素晴らしいですね。
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