はじめの一行
なぜ争いが解決しないか?
私たちの身近には、うまくいかないコミュニケーションが必ずと言っていいほど存在します。
しかし、そこに対する明快な解決策はなかなか提示されていないようにも思えます。
それを解決したいはずなのに・・・
という常識を一気に覆す本書の出だし。
実は、私たちは解決を望んでいるように見えて、実はそうではない、という示唆。
ちょっと気になってしまいますね。
争いはどこにでもある。職場、家庭、そして地域社会にも、争いは満ちている。困ったことに、どうすればいいかがわかっている人はそう多くない。例をあげれば、スタンフォード大学発行の2013年版『Exective Coaching Survey』によれば、企業のCEOたちはどんなスキルよりもコンフリクト・マネジメント(組織内での対立を戦略的に解決すること)のスキルを向上させる大きな必要性を感じている。世の親たちの調査でも、同様の結果が出ると思われる。
それほどの必要性があるというのに、なお混迷状態が続いているのはなぜか?それは争いの場合、手品と同様、実際の行為は人が見ていないところでなされているからだ。例えば、争っている人は解決を望んでいる、と私たちは思っている。しかし、あまり当たってはいない。
本書の内容
前著の焼き直し・・・?
Amazonで評価を見ると、すこぶる悪い。
その理由を読んでいくとどうやら、前著と言える
2日で人生が変わる「箱」の法則
と内容がほとんど変わっていない、という事のようです。
こちらの評価は高かったので、読んだことのない人は、新しい方を買うのがベターでしょう。
ストーリー仕立て
本書は、物語形式になっています。
ある合宿に集まった人たち。
ある夫婦は子供を参加させようとしたものの、子供は逃げてしまい、その両親がワークショップに参加することになります。
その中で、各々の経験談をシェアし、ファシリテーターはその事を取り上げつつ、人の感情がどう動くかを解説していきます。
私が特に印象に残っているのは、共謀と書いてあったでしょうか。
一人の人が怒り出すと、その感情はお互い高めあって、持続されていく。
あいつが悪い、コイツが悪い、というのですが結局はお互い協力しあって悪感情を高めていく、という話。
人間関係において、心の中で何が起こっているのか?
そんなメカニズムを知るには最適な一冊です。
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