小説

変な家

はじめの一行

知人からの相談

私は現在、オカルト専門のフリーライターとして活動している。仕事がら、怪談話や奇妙な体験談を耳にする機会が多い。
中でもよく聞くのが「家」にまつわる話だ。
「誰もいないはずの二階から足音がする」「リビングに一人でいると視線を感じる」「押し入れの中から話し声が聞こえる」―――いわゆるいわくつき物件のエピソードは、数えきれないほど存在する。
しかし、その時聞いた「家」の話は、それらの物とは少し違っていた。

変な家(雨穴)

まさに物語のプロローグとしての始まり感。
本書は、この「私(著者)」とその他の登場人物との対話形式で話が進みます。
その始まりとしての著者の独白ですが、オカルトっぽいけどそうではない、という始まりで人を引き込んでいく意図があるのかもしれません。

本書の内容

不思議な間取り図

本書は、ある間取り図を起点に展開される物語。

ある友人から持ち込まれた家の間取り図。
友人はその家を買おうか買うまいか迷っているという。
その間取り図というのが、普通の家の間取りではあるけれど、何かが変。
よく見てみると、1階に人が入ることのできない謎の空間がある。

この謎の空間をきっかけに、物語は展開していきます。
そこでは、著者と設計士の栗原さんとで繰り広げられる、いわば妄想のような世界(にわたしには感じられた)。
あまりに突飛な発想で、その間取り図の意味合いを解釈していきます。

細かなことは割愛しますが、要はその家は「殺人のために建てられた家ではないか?」という話に発展していきます。

この時点で、おいおい、と思うわけです。
何で家の間取り図から、殺人専用の家とかって発想になるかがわかりません。
そんな流れで、別の間取り図の分析からまた話が一歩進み、最後は行くとこまで行ってしまう…。

そのあたりの推理と現実が交錯し、最後にあらわれる現実。
ここのギャップが私にはあまりに突飛すぎてピンときませんでしたが、しっくりくる人にとってはぞわーっと怖い話のようです。

比較的読みやすい内容ですので、秋の夜長に一気読みなんていかがでしょうか?

いやーーー、読書って素晴らしいですね。

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