ヴァーン・ハーニッシュ

SCALLING UP(スケーリング・アップ)




はじめの一行

ん?

たいていの本、特にビジネス書とくればわりと初めの一行というか、一節は結構こだわって書かれている事が多いと思います。
しかし、本書に関していえば、「?」です。
ある成功事例を取り上げている・・・という位置づけなのかもしれませんが、そんなに次をめくる動機が見当たらない・・・
まぁ、わたしだけかもしれませんが。

成長企業の魔法の杖

2013年、インフュージョンソフト(Infusionsoft)というアリゾナの顧客管理ソフト開発会社が、ゴールドマン・サックスから5400万ドルの成長資金を調達し、製品の改善とサービスの向上、新たな顧客の開拓に投資した。同社はその前年に53%の成長率を達成し、2013年度の業績予想は5000万ドル。2016年までに2億ドルの収益と中小企業顧客10万社の獲得を目指している。2013年の最優先課題はネット・プロモーター・スコア(訳注:顧客ロイヤルティを測る指標の一つ。NPS)を上げることだった。インフュージョン・ソフトは間違いなく”成長企業”と呼べるだろう。

スケーリング・アップ(ヴァーン・ハーニッシュ)

本書の内容

経営戦略におけるマニュアル本

本書は、私にしては珍しく何度も読み返している本。
なぜかというと、人材、チームビルディング、戦略、会議、ファイナンスなど、企業における多くの内容が網羅されている稀有な本だからです。
それぞれについて、ポイントを要約して記載するシートがついていたり、非常に実用的なのです。

特に、戦略に関しては特筆すべき部分があり、感動すら覚えたことがあります。
単に、これを目指そう!というわけではなく、顧客との約束があり、その約束を測る指標を決め、それを破った場合の顧客への保証を決める。
この流れだけでも、きちんとできればきっと急成長は間違いないと思います。

ただ、一般の中小企業においては、その項目を埋めることがそもそも難しい。
とはいえ、初めから完璧を目指すものではないのだと思います。
はじめは仮でもいいから埋めておいて、実行ながら考えていく。
そんな流れで使う本じゃないかと思います。

実は、バカ高い本ではありますが、2冊持ってまして自宅用と会社用で、折につけページをめくっています。

企業の成長はS字型の成長曲線

これは、日本においては神田昌典氏がその考え方を広めたと思うのですが、本書でも企業の成長カーブはS字型だといいます。

開業(スタートアップ)、拡大(スケールアップ)、失速(スクリューアップ)

という流れをたどる。
そのカーブを大きくするために、本書では次の4つが必要としています。

  1. 正しい”人材”を引き寄せ維持する。
  2. 他社と差がつく”戦略”を立案する。
  3. スムーズな”実行”を促す。
  4. 危険を乗り越えるための”キャッシュ”を十分に確保する。

当たり前といわれれば当たり前です。
ただ、それぞれの分野について、ある程度マニュアル化されているケースは少ない。
本書に付録のシートを埋めていけば、それが完成するという仕組み。

少し難しい部分もあるかとは思いますが、これから経営を真剣に考えていこう、と考えている経営者・経営幹部には強くお勧めする一冊です。

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