目次
はじめの一行
風変り
いっっぷう変わった小説は、こんなふうに始まります。
「ワレワレは宇宙人だ」
メダ子は、表情筋をピクリとも動かさずに言い切った。
それを言ってしまうのかと、俺はメダ子の頭の上の触覚らしきものを凝視する。そよそよと風に揺れているところを見ると、意外と柔らかいらしい。
割とどうでもいい方向に流れそうになった思考を、軽い咳払いで引き戻した。
今の問題はメダ子じゃない。
メダ子の背中に隠れようとしているくせに、やたら俺に熱い視線を向けてくる転校生だ。その視線は思春期の男子ならば、あれ?俺のこと好きなのかも。と勘違いしてもおかしくはないほどに熱っぽい。
しかし、彼女は先週うちのクラスに転校してきたばかりで、俺に惚れる要素など何一つ持っていなかった。むしろ、今こうして(メダ子を挟んでいるとはいえ)対峙しているのが不思議なくらいだ。
この「ワレワレは宇宙人だ」っていうのは、わりとYOUTUBEでは有名なフレーズ(笑)
詳しくは、後ほど。
本書の内容
動画で有名
本書の元ネタと言いますか、モチーフになっているのは投稿動画です。
よかったら、動画を見てください。
どことなく不思議な曲。
印象的で、耳から離れないフレーズ。
すぐには理解できない歌詞。
独特の魅力があります(笑)
好きか嫌いかは別として、多くの人を引き付けるこの曲を作ったのがナユタン星人。
で、そのナユタン星人の創作に対するオマージュとでもいうのでしょうか、そんなつくりの本が本書です。
中身としては、異星人が絡む恋愛短編集。
ちょっと設定がSFではあるので、理解が難しい部分もありますが、話としては面白いかもしれません。
恋愛短編と言っても、設定が設定ですから(笑)
何となく不思議な世界観を楽しみたい方にはお勧めです。
楽天でのご購入はこちら ナユタン星からのアーカイヴ [ ナユタン星人 ]
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