目次
はじめの一行
はじめに
We are lonely,but not alone.
孤独を感じたことがない人はいないだろう。これだけたくさんの人が周りにいるのに、誰もが孤独を感じている。
孤独は、もともとは青春の病ともいえる。そこから抜け出すことが、大人になることだ。
WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 〜現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ〜(佐渡島庸平)
冒頭、宇宙兄弟のセリフを引用しています。
どうやら著者はこの一節に強い思い入れがあるようで、本書の中では何度も出てくる言葉です。
まえがきとしては、過度に煽るわけでもないけど、なんとなく「なになに?」と気になる書き出し。
特定のファン層がすでにいる著者ですが、その人たちにとっては安心できる書き出しなのかもしれません。
本書の内容
現代人の孤独
本書の前半は、時代背景や、人のつながりに関する人々の認識についてを論じています。
希薄になったと言われる人のつながりですが、視点を少し変えると濃厚につながっている場所もある。
たとえばFacebookなどに代表されるSNS。
昔のように、近所でしょうゆの貸し借りはあまり見られなくなったけど、顔も合わせたことのない人のSNSのコミュニティで気軽につながることができる環境がある。
そしてそれはけっこう盛り上がってもいる。
そもそも、人間は集団生活を営む歴史をたどっている。
その集団の単位がだんだんと狭まり、核家族化が進むと果たして人はつながりを拒否するのでしょうか。
その隙間を埋めるように、mixiができ、twitterができ、Facebookができた。
私の私見を言うと、コミュニティは広がっている。
つかず離れずではなく、つくことも離れることも自由。
そんな環境が実は、ちょうどいいような気もする。
本書では、コミュニティとは何かという話から、コミュニティを作るに際しての注意点などが書かれています。
広がる人の輪
実は私個人的には、人は昔に戻っていっていると思っています。
太古の昔、人は、人とつながることで自分の安全を確保しました。
それがだんだんとしんどくなってくると、こんどは核家族化、近所づきあいがなくなった。
これはどういうことかというと「相手を選べないコミュニティ」とは線を引いたということだと思います。
コミュニティは選んで内に入る。
かつてはできなかったことが、SNSのおかげでそれができるようになってきた。
そうすると、魅力的なコミュニティを設計できるようになると、ここにビジネスが生まれる。
今までは、一方的な広告メッセージを受け取ってきたけど、最近はどれもこれも嘘くさい。
実際に買った人、使った人の感想が聞きたい。
それを活かしたのが、Amazonなわけですが、あの辺のレビューにもやはり嘘くささが広がってきている。
そうなった時に、そこそこ知っている人のレビューが重要視される。
こうなってくると、商品やサービスを提供する人たちは、こういった自分たちのファンのコミュニティを設計する必要が出てくる。
そのためには、単一の商品をもって「これが当社の商品です」というのでは、役不足。
そもそも論として、企業として何を目指すかが明確でなければならない。
そしてコミュニティの人たちはこう感じる。
ああ、あの会社の商品なら間違いない。
かつては、大きい会社、有名な会社にそう評価していたわけですが、これからはどうもそうではなさそうだ。
企業としての想いがますます重要になってくる。
本書を読んで私は、「本物時代」がやってきたのかもしれない、と感じさせられた。
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私も契約して、どうしても参加しなければならないつまらない会議の時には、
これをiPadでぱらぱら見てます(笑)
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